わたしが着物を着る理由

はじめまして。東御市でかふぇどうやというお店をやっております、森尻えみぃと申します。

2年前の夏、記録的な暑さだったのをみなさんは覚えていらっしゃいますか？
南と北の窓を開ければ風が吹き抜ける作りの古い家で、家の北側は林になっているためエアコンのような冷風が吹き込む我が家でも、日中は30度を超える日々でした。
そんなときに限って仕事が忙しく、毎日パソコンの前に座らなければいけない。
何か良い方法はないかと友人に訪ねたら、「ズボン下と靴下をいつもの倍にしてみたら」と言われました。

冷え取り健康法をしていたので、夏でもズボン下と4枚の靴下を履いていましたが、友人のアドバイスを受けてズボン下を2枚、靴下を8枚にしてみました。
すると、顔から噴き出していた汗が止まり、なんとなく過ごしやすくなりました。
下半身を温めたことにより上半身の熱が下がり、熱さを感じにくくなったためです。
こりゃぁいいや！と喜んだのですが、困ったことが一つ。

ズボン下2枚と靴下8枚を履いた下半身はとても着ぶくれて、見た目がよろしくなかったのです。上半身が薄着なのでなおさらです。

何か良い方法はないかと考えているうち、浴衣を着てみたらどうだろうと考えついたのです。
インターネットで検索してみると、リーズナブルでかわいい浴衣がたくさんありましたので、とりあえず2枚購入して着てみました。

浴衣を着てみると、下半身の着ぶくれ感がなくなっただけではなく、首回りや袖口から風が入って涼しいのです。
夏の間は浴衣を着て過ごしました。

秋になり涼しくなってから、絹の着物を着てみました。すると今度は暖かいのです。冬になる頃には、洋服に戻らなくていいなーと洋服を全て処分しました。それ以来、ずっと着物で過ごしています。

そう、私が着物を着る一番の理由は「過ごしやすいから」なのです。
日本で生まれた「着物」は、日本の気候にとても適した素晴らしい衣服です。「動きにくそう」とか「汚しても洗えないんでしょ？」という声を聞きますが、対処法はいくらでもあります。

着物に興味がある、着物で生活をしてみたい、という方はお気軽にご相談くださいね。

循環する生活をめざし、オット＆5匹の猫と小諸の泉のほとりに暮らす農婦です。数年前、突然思い立って洋服を全て処分し、着物で生活を始めました。今では家事はもちろん野良仕事も着物です。 たくさん集まった着物を解いて自分用に下着を作ったのがきっかけで、洋服や小物のリメイクの店を始めました。店では自給用に作った漬物や味噌、おもちなどをふるまっています。ぜひ遊びに来てください。