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布ナプ工房ぼちぼち。:優しい肌触りと温もり、そして楽しく! 大きく安心の構造で身体ケア(長野県御代田町)

更新: / 公開: 2012年3月12日 ( ※ 古い情報です ) / 文責:

しばらくの間お休みされていた「布ナプ工房ぼちぼち。」の金子あきこさんが、少しずつ活動を再開されています。

《ご挨拶》
ぼちぼち。は、ぼちぼち再開しております。
ライナーの形が変わったり、ラインナップが変わったりしながら
少しずつマルシェにも参加させていただいています。

休んでいる間もお声をかけていただいたみなさま、ありがとう。
ぼちぼち。のナプキン好きだよと言ってくれて嬉しかった。

今月はずっとお世話になっているBioマルシェに出る予定です。

ぼちぼち。のナプキンがお役に立てますように。
改めてよろしくお願いします。

御代田町の住宅街にある「布ナプ工房ぼちぼち。」さんの工房におじゃましました。無垢の木の感触が優しい空間でした。

ナプキンは女性の生理用品ですが、多くは紙製の使い捨てタイプなのに対し、布製は洗って使います。今回は筆者が男性のため、体験談というわけにはいきませんので、作家の金子あきこさんとのナプキン談議をお届けします。

ほんの小さな布1枚の話は、ちょっとデリケートなことにも触れながら、女性の身体のケア、性、そして命のことにまで広がり、とても貴重な時間でした。

優しい肌触りと温もり
紙ナプキンとの違いを、いちばん感じるのは肌触りなのだそうで、確かに私が触ってみても布ナプキンは柔らかく優しい感じです。
表面は無添加無漂白のフランネルを毛羽立たせてあるので、こすれてチクチクすることもなく、 もう1枚ショーツをあてている感じで、つけているという自覚がないくらいなのだそうです。

また、布ナプキンは、自分の出した熱気を逃がさないので、腰回りが温かく、血の巡りが良くなって、生理痛も軽減されるのだとか。

大きくて、安心の構造
布ナプキンに対する不安で大きいのは、漏れてしまわないかということ。その点で、ぼちぼち♪さんの製品は、最大45cmと大きく、また、無添加フランネルに、水をよく吸うタオル地などを何層にもして吸収力をつけ、漏れて染み出さないようにしてあります。

それと、柄も重要! 自分にフィットしていないとお気に入りにはならないので、あえて無地ではなく、ポップな感じにしているのだとか。気分によって選べるようにバリエーションも豊富です。

③ 自分の体と向き合う
布ナプキンを使うと、自分の体や体調を意識するようになるのだそうです。と言うのも、布ナプキンは洗濯をするので、自分の血液と100%向き合うことになります。よろしくないものをたくさん食べたり、冷えたりすると、それなりのものが出るし、野菜を食べたりして健康的に過ごすと、本当に綺麗なサラッとしたものが出るとのこと。

紙ナプキンの場合は、クルクルッと丸めて容器にポイッとなるので、それは、そのままゴミになってしまいます。「嫌なものは捨てる、忘れちゃいたい、蓋をしたい」というマイナスの発想です。
逆に、経血をゴミではなく自分の身体のバロメータとしてプラスに見ることができれば、自分をトリート(手入れ)することができますよね。

④ 人間本来のリズムを取り戻す
布ナプキンをしていると、通気性がよかったり冷えが緩和されたりするためか、身体が自然のリズムを取り戻すのだそうです。つまり、寝ているとき体は休んでいるので、あまり経血は出ず、起きて温まってくると出るようになるのが本来なのに対し、紙ナプキンでいつでも出ていいような状態にすると、メリハリがなくなってしまうのだとか。

金子さんも夜の量がとても多かったのが、布ナプキンにしてからは少なくなり、昼間、トイレで気を抜くと出るようになったとのこと。

やはり、人間の体って、よくできているんですね。それなのに現代では、夜のコンビニは明るく、残業が午前様になることも……。人間本来の生活リズムが乱れてきていることが、生理に限らず、身体の不調や精神的不安定につながっているのかもしれません。

⑤ 布ナプキンをきっかけに大事なお話
あるお母さん、使った布ナプキンをつけ置きしておいたバケツを小学生の息子さんが見て、「あれ何?」と聞いてきたそうです。せっかくの機会なのでお母さんは、生理のこと、妊娠のこと、命のこと、「そして、あなたが生まれたのよ」という話もして、布ナプキンが、なかなか切り出せない話をするきっかけになったのです。

女の子のお母さんは、娘さんと布ナプキンを一緒に作りながら、生理のことはもちろん、SEXのこと、妊娠と人生設計、避妊のことなどまで話ができたそうです。

男性が、生理のある女性に対して思いやる例えば会社の上司が、つらいだろうねと女性社員を気遣ってあげたり、彼氏が彼女の体調を気にしてあげたりしたら、良い人間関係を築くことができるんでしょうね。

【販売店】

  • アグリカフェあまてる(上田市仁古田1577)
  • リカーランド現金屋(上田市福田32-7)
  • Healing Salon Funny~ファニー~(上田市中央3-5-21)
  • 山岳マルシェ(小諸市菱平1972-1)
  • さろん  甘味処 木もれび(佐久市下小田切441)
  • 自然村タガタメ。(長野市松代町松代1226-1 寺町 商家1階)

フランネルの優しさと確かな吸収力

ぼちぼち♪さんは、御代田町にある工房で布ナプキンを作り、ネットやお店、イベントなどに出店して販売しています。
その工房におじゃますると、2匹の猫ちゃんが出迎えてくれました。白黒がガク、白がチョビ。保健所に行って、ガクを連れて帰ろうとしたところ、チョビが「私も!」と訴えてきたので、そろって金子家の住人になったそうです。
そして、いつも優しく支えてくれているのが旦那様。出店のときも、笑顔で連れ添っていらっしゃいます。
「布ナプキンの役目は、女性の大事な臓器である子宮を守ること、そして、私の想いは、皆さんが生理のトラブルから少しでも解放されていただきたいということです」と作家の金子あきこさん。

布ナプキンと紙ナプキンとで、一番その違いが分かるのは肌触りなのだそうです。紙は、こすれたりチクチクして肌荒れが起きやすいのに対し布だと、もう1枚ショーツをあてている感じで、その存在感がないとのこと。
ぼちぼち♪さんの製品も表面は無添加無漂白のフランネルを使用しているので、私が触っても、その柔らかさと優しさを実感します。

また、布ナプキンは、自分の出した熱気を逃がさないので、腰回りが温かく、このため血行の循環が改善されるということで、生理痛も軽減されるのだそうです。

ぼちぼち♪さんの布ナプキンの特徴は、大きなサイズが用意されていること。ナイト用ということで45cmあるそうです。
布ナプキンに変えようかと考えているのに踏み出せない理由の一つが、経血の量が多いのに対応できるかという不安。とくに夜。金子さんも、寝ていて失敗したときの冷ヤッとした感じが嫌だったそうです。

その不安を解消するために大きなものを用意し、さらに吸収力を上げるために、ネルシャツの生地を使い、水をよく吸うタオル地などを何層にも重ねて、漏れて染み出さないようにしているのだとか。いやー、工夫しているんですねーーーー!! これなら安心です。

「布でも、紙のような安心感が欲しいですよね。いくら体に良くても、何かを我慢するようではダメ! 自然食だって身体に良いからといって、ただ食物を入れるというのではなく、やはり美味しくあってほしいですものね」と金子さん。

ポップ柄でウキウキ気分、お手入れは意外と簡単

布ナプキンを並べてもらうと、赤、ピンク、黄色、青と色とりどり、それもポップな感じの柄なので、見ているだけでも楽しくウキウキしてきます。
「気分によって柄を選べるようにバリエーションを持つようにしています。近年は布ナプキンのメーカーも増えてきているので、サイズ、吸収力、かわいさ、そして価格などの選択肢が広がったのは嬉しいことだと思います」と金子さん。

ぼちぼち♪さんの布ナプキンは、中に吸収体があってパチっと止める一体型と呼ばれるものです。まず、レギュラータイプの中に3種類あって、まず肌に触れる面がフランネル製なのと、麻100%のもの。麻は吸収性や汚れ落ちが良く、通気性が良いので蒸れないのですが、ちょっとゴワゴワした感じ。肌触りはフランネルのほうがポワポワしていて優しいみたいです。このため、蒸れる夏は麻のほうが良いという人もいたり、また、始まったばかりの量が多くてジメジメ感じるときは麻、少なくなってきてゴワつきが気になってきたらフランネルと使い分けている人もいるそうです。
もう1種類は、防水布が無いタイプ。量が減ってくると、ショーツに移る心配がなくなってきて、逆にビニールが1枚あることによって蒸れを感じて、かぶれやすくなるからです。
また、ライナーと呼ばれる、標準タイプよりも小さく、生理の終わりかけ&おりもの用のものも用意されています。

レギュラーのフランネル1,150円、麻が1,350円、防水布なしが1,150円、ライナーがフランネル650円、麻850円、ナイト用は1,350円。標準的な価格ではないかということです。人それぞれに違いはありますが、ライナー&レギュラーを、それぞれ3~4枚、ナイト用を2枚持っていれば足りるとのこと。最初の購入に少しお金はかかりますが、毎月、紙ナプキンを買っているのであれば、3~5年ほど使えばコストはさほど変わらない気もします。
ただ、最初はライナー2枚くらい買って試してみるのがいいのでは。生理の最後のほうで少なくなってくると肌荒れが出てくるので、そのときに、紙に代えて布にしてみると違いを感じられるのではないかということです。
あるいは、量が多くて困っている人は、一枚どーんと大きいサイズを買って、いちばん量の多い夜に試してもらうということもあるみたいです。

それから、これは、いちばん気になることだと思う洗濯のこと。クルクルッと丸めてポイッとするのに比べれば、洗うことは確かに手間。でも、普通に毎日ぐらいに洗濯していることを思えば、それと同じだそうです。
バケツにつけおきしておくと、経血の8割ぐらいは水に出ていってしまうので、残りを絞って他の洗濯物と一緒にネットに入れて洗い、日光で干せば日光消毒もできてOK。

そんなわけで、布ナプキンを一度使うと止められない人が続出しているという噂も。布ナプキンの特長として付け加えておくならば、紙ナプキンのときのような変な臭いがしないこと。鉄分のあの血独特の匂いはするけど、臭いという感じではないのだそうです。

自分の体を意識してセルフケア

布ナプキンを使うと、自分の体や体調を意識するようになるそうです。言いすぎかもしれませんが、自分の血が愛しくなったりもするのだとか。
というのも、布ナプキンを洗うことで、100%自分の血と向き合うことになるからです。

「よろしくないケミカルなものを食べたり、冷えたりすると黒い経血になるし、反対に野菜をたくさん食べたりして健康的に過ごすと、本当に綺麗でサラッとしています。体の状態が顕著に出るんですね」と金子さん。

紙ナプキンの場合は丸めて容器にポイッとなるので、それは、そのままゴミになってしまいます。それは「嫌なものは捨てる、忘れちゃいたい、蓋をしたい」というマイナスの発想です。

ゴミではなく経血を自分の身体のバロメータとして見ることで、自分の身体をトリート(手入れ)することができます。つまり、月に一度、それまでの生活を見直すか、あるいは続けるかというチェックができるわけです。
この自分の体をケアしているという感覚は、マクロビオティックや有機野菜を食べたときの「体にいい食事をしたんだ」みたいな気分や、エコなことをしたときの「地球のことを考えているんだ」みたいな気持ちに近いものがあるかもしれないとのことです。

考えてみたら確かに、布ナプキンはゴミが出ないのですから、エコですよね。

布ナプキンでメリハリある身体

紙ナプキンのなかった昔は、当然、布ナプキン、というか、それほど立派なものではなく、浴衣を崩したり、脱脂綿を使ったりしていたそうです。
でも、失敗をして汚れてしまったという話は、あまり聞かなかったようです。寝ているとき、体は休んでいるので、あまり経血は出ず、起きて温まってくると出るようになり、トイレで気を抜くとたくさん出るという身体になっていたのだそうです。

それが、紙ナプキンになって、いつでも出ていいような状態にしてしまうとメリハリがなくなり、夜でも、たくさん出てしまったりするわけです。なるほど、人間の身体って正直ですよね。

ところが、布ナプキンにすることで、そのメリハリを取り戻せるのだとか。またまたーと思うかもしれませんが、確かに金子さんも実感したそうで、「あらヤダッ、ビックリ」というぐらいに本当に変わったとのこと。

現代は、夜のコンビニは明るく、残業が午前様になることも……。人間本来の生活リズムが乱れてきていることが、生理に限らず、身体の不調や精神的不安定につながっているのかもしれません。金子さんも経験者。
「私も若い頃に東京にいて、夜は遊んで、そのままバイトに行き、昼間学校で寝ているような昼夜逆転の生活をしていたら、体が壊れちゃいました。お医者さんに、規則正しい生活をしないとホルモンバランスが崩れて体調をくずす、ホルモンを侮るなって怒られましたね」

布ナプキンで始まる子供と会話

あるお母さん、使った布ナプキンをつけ置きしておいたバケツを小学生の息子さんが見て、「あれ何?」と聞いてきたそうです。せっかくの機会なので、洗って乾いた布ナプキンを見せながら、生理のこと、妊娠のこと、命のこと、「そして、あなたが生まれたのよ」という話もしました。布ナプキンが、なかなか切り出せない話をするきっかけになったのです。
加えて、「生理のときは体調が悪かったりするので、お母さんもちょっと機嫌が悪かったり、つらそうなときもあるでしょ」と言うと、「なるほどね」と納得していたそうです。
こんなふうにして、その子が生理を理解し、将来、女性を気遣ってあげることができたら素晴らしいですよね。

また、あるお母さんは、娘さんと布ナプキンを一緒に作りながら、生理のことはもちろん、SEXのこと、妊娠と人生設計、避妊のことなどまで話ができたそうです。
特に、生理が始まった頃の女の子は、男の子を意識し始め微妙な気持ちになっているときに大きな身体の変化があるのですから、やはり不安になったり、心配になったりします。そんなときに、素直に感じていることを話せる環境があれば、うれしいですよね。

それならばと金子さんは、
「できたら、布ナプキンのワークショップを開こうかと考えているんです。そこに親子で参加してもらって、もちろん作り方を教えて、一緒に製作してもらったりするんですが、そのとき、女性にまつわるいろんなお話を聞いてもらえたらいいなと思うんです。
それに、何人か集まった女の子同士で、日頃、悩んでいることや心配なことを聞き合ったりする場所になってもいいですよね」と希望を語ってくれました。

よく、小学校高学年は、女の子の方が大人びていて、男の子はまだ、ちょっと子供っぽいなどと言われますが、確かに女の子は、この時期に、否が応でも大人への階段を如実に見せつけられるのですから、そうなるのも当たり前なのかもしれないと、男性である筆者は、一人で納得していました。

思春期の子供たちに伝えたいこと

生理が始まった頃の女の子の話をしているうちに、もう少し成長してからのことに話題が広がりました。思春期を迎えた子供たちの興味は、やはりSEXということになります。

「高校のとき、家庭科の先生から中絶についてどう思うか質問されたんです。そのときの私は、授かった命なんだから責任を持たなくてはいけないと思っていたんですね。でも先生から、18歳で子供を産んで子育てをしているときに遊んでいる友達を見て、我が子をうらめしく思ったりしない? この子さえいなければ……と思わない自信はある? と聞かれ、親としての責任を果たせないのであるならば……という話を聞きました。ただし、中絶は、まぎれもなく命を奪うこと、その罪は一生背負っていかなければいけない、そのくらい考えてセックスしなさいと言われたことが、今でも印象に残っています」と金子さん。

そうですよね。私も常々、18~20歳ぐらいで子供を産んでもいいのだろうかと疑問に思うことがあります。自分自身が大人になっていないのに、子供を育てられるのだろうかと……。社会において自立した生活を送り、それなりの役割と責任と自覚を持てるようになってから子供はつくるべきなのではと、子供虐待の悲しいニュースを聞くたびに考えています。
だから、性教育とは、SEXや妊娠、避妊といった些末なことだけではなくて、働いて収入を得て暮らしていくなかに、男女交際があり、結婚があり、子育てがあることを位置づけるという自分自身の人生設計をも教えることだと思うんです。

そのためにもコンドーム! 妊娠を望まないのであれば、コンドーム1枚つければいい話です。つけるのを拒むような男性はダメ、女性のことを考えていません。逆も同じで、自分が良ければいいという快楽でしか考えないのであれば、それは、真のパートナーとはいえない、そんなことも子供たちに伝えたいですね。

化学物質の影響を考える

紙ナプキンは、使われている吸収ポリマーなどが石油由来の製品です。化学物質が入っていて、アメリカなどでは発がん性があると言われているそうです。
石油製品の身体への影響は、はっきりと証明されたわけではありませんが、なるべく使いたくないというのもうなずけます。とくに、子供の肌や口の中、膣の近くなどは、普通の皮膚よりも粘膜が柔らかく吸収が早いことから、布ナプキンに切り替えるきっかけになってもいるようです。同じ理由で、子供のおむつを布にする人もいるとのこと。

ただ、無理をして、「布を使わなければいけない」と脅迫観念みたいになってしまってはいけないので、普段は布だけど旅行のときは紙を使うというように上手に使い分けしてもいいのでは。いつも自然なものを食べなきゃいけないと思うと重荷になりますが、1週間のうち1~2日、オーガニックな食事をするそれだけでも身体への負担は減る、つまりは休肝日と同じというように考えれば楽になります。

戦後、便利を求めて、いろいろなものが開発されましたが、その影響で、少しずつ身体が蝕まれているということがあるかもしれません。子宮筋腫とか子宮内膜症などのトラブルも増加傾向にあると言いますし、精神的に不安定になってきている気もします。今の時代、それを少しずつ取り戻していけたらいいですね。

ないなら作っちゃえ! 試行錯誤の1年

金子さんが布ナプキンを作り始めたきっかけは、ご自身が、量が多い、周期がおかしい、生理痛がひどいなどの生理不順に悩んでいたこと。婦人科に行って薬はもらっていたのですが、とにかく経過観察するしかないという状況でした。そんなときに友人から布ナプキンを勧められたそうなんですが、すぐにその気にはなれませんでした。
そして、その数か月後に佐久平のアースデイに出かけてみると、布ナプキンの出店があり、何か運命的なものを感じて、試しに大小1枚ずつ購入したそうです。でも、多めの出血に対応できるほどの大きさがなく、使用を断念。

ただ、その後、布ナプキンの言葉を、よく耳にするようになり、体験談を聞くと良いものなのかと思うようになったのですが、それでも納得する大きさがない! であれば、自分で作っちゃえ!! というのが、布ナプキン作りを始めたきっかけでした。
まずは、各社の布ナプキンを取り寄せ、自分で使って研究を始めました。大きさはどうか、吸収力はどうか、可愛さはどうか……。試行錯誤を繰り返し、ようやく1年後に製品が完成。翌年のアースデイでの出店が最初でした。

とくに裁縫が得意だった訳でもなく、経験もなかったということなので、普通なら自分で作るまではなかなか踏み出せないと思うのですが、それだけ金子さんの想いは強かったのです。

お店からのヒトコト

“ぼちぼち”の名前は、もちろん、ぼちぼち行きましょうのぼちぼちです。量産はできないので、無理せず、丁寧に、心を込めて……、作る私の気持ちとしてもぼちぼち行きたいですし、使う方も自分のペースで、ぼちぼち使ってもらえればという思いも入っています。

イベントなどに出店していると、布ナプキンを使ってみて良かった! とわざわざ探してきてくれるお客様もいます。そんな人と人とのつながりができることが、出店を続けている理由だと思います。

便利な生活が当たり前になっている現代だからこそ、そうでないベクトルの生活、つまりは、手間をかける生活に目が向き始めています。手間をかけている人のほうが豊かに、丁寧に暮らしているように思うんです。自然農、手料理、手紡ぎなどには作る方の気持ちが入っています。そういったトマトを食べたとき、そういう作品を手にしたとき、私自身が豊かな気分になるんですね。私も、そんな布ナプキンをお届けしたいと思っています。

布ナプキン作家・金子あきこ

webサイト ぼちぼち♪スタイル  http://bochistyle.exblog.jp/
住所 長野県御代田町