ひしの直売所 : 食べてびっくり!ピーマンでも、ししとうでもない、小諸菱平の伝統野菜「ひしの南蛮」(長野県小諸市)
最近のスーパーで野菜を見ても、その姿かたちはだいたい決まっています。でも昔は大根ひとつとっても、きゅうりにしてもその土地土地にあった、大きさも味もそれぞれ個性ある野菜が存在していたというのですから驚きです。
そんな伝統野菜のひとつ、ひしの南蛮を紹介したいと思います。
「まず食べてみなー、食べなくちゃ分かんないよ〜」と手作りの含め煮をぐいぐい進められ、ぱくっとひとくち。種もそのまま丸ごと食べられるというのにびっくり。皮が薄めで、柔らかく、口の中にじゅわっとうまみが広がります。え〜こんな野菜があったのか!この含め煮は水はいっさい入れずに、しょう油と砂糖とひしの南蛮から出る水分だけで煮たものとのこと。一口サイズのひしの南蛮に出汁が染みこんで、とてもおいしい!
その土地でしか採れない伝統野菜
ところで伝統野菜とはどんなものかご存知ですか?
限られた地域でその気候風土にあった種として、長い間作り続けられてきた野菜をいいます。有名どころでは、賀茂なすなどの京野菜、金沢の加賀野菜、長野県内では坂城町のねずみ大根、須坂市の八町きゅうりなどがあります。
最近の野菜は形姿を均一にするために交雑されていて、採った種を蒔いても次の世代に同じ野菜はできないのです。このひしの南蛮は昭和18年くらいから種をつないでずっと作られてきていて、一時はわずかしか作られていなかったとのことですが、最近は栽培面積も広がったとの事で、一安心。
素晴らしい眺望とおいしい湧き水に恵まれた「ひしの直売所」
浅間サンラインを軽井沢方向に進むと左手に「眺望一番ひしの直売所」が見えてきます。ここは眺めが抜群、ドライブ中に寄るのにもってこいです。浅間連邦、八ヶ岳、北アルプス、遠くは富士山まで見渡せます。
「このあたりの土はとても野菜作りにあっていて、遠くからもこの味を求めて買いにくる方が大勢います。ひしの南蛮だけでなく白菜、アスパラ、とうもろこしやにんじん、高原野菜のキャベツなんかもおいしいですよ」と原田組合長。
標高800mから1000mの高地で寒暖の差が激しいというこの辺りの気候が、野菜の味に影響しているとのこと。そして周囲には湧き水がたくさんあって、その水を飲料はもちろん、米作り、野菜作りに使っているのです。
ちなみに、ひしの南蛮は夏が旬。ひしの直売所には7月から10月の間にお目見えしますが、それ以外の季節でも、様々なとれたて野菜が楽しめますよ〜
注 : ひしの直売所は5月から12月までのオープンで、厳寒期はお休みです。
山あいの水・空気・人・野菜・眺め
山里からの贈り物がたくさんあります。
みなさんと触れ合えるのを楽しみにしています。
組合長 原田義政(写真左) ・中込文子(写真右)
電話番号 | 0267-22-1451 |
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住所 | 〒384-0041 長野県小諸市大字菱平312 |
営業時間 | 8:00 〜 17:00 |
営業日 | 5月〜12月 |