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自家焙煎珈琲こもろ:レトロで懐かしい雰囲気の老舗喫茶店。5種類のブレンドコーヒーを親子二代にわたって提供(長野県小諸市)

更新: / 公開: 2022年11月24日 / 文責:
新潟市への移転のため、小諸店は閉店となりました。

小諸駅前を北上して最初の信号「相生町」交差点の左上の角に、入口が何とも懐かしい雰囲気の「自家焙煎珈琲こもろ」さんがあります。
こちらは、平成7年に相生町商店街の店舗として開業した老舗喫茶店です。もともと設計の仕事をしていたというオーナー店主の尾沼忍さんが自ら改装した店内は、レトロな雰囲気で温かみがあり、とっても落ち着きます。

メニューにあるのはブレンドのみ。しかも、5種類もあるんです。お客様は好みに合わさせて選択できます。
●スペシャルブレンド 900円/焙煎度☆☆☆☆☆
●こもろブレンド 450円/焙煎度☆☆☆☆
深いコクのある珈琲の好きな人にオススメ。深煎りながら苦味の強さの中に、ほのかな甘味を感じさせる奥行きのある味と香り。
●あさまブレンド 450円/焙煎度☆☆☆
珈琲の中でも一般的なシティーローストレベルの中深煎り。苦味よりむしろ酸味を生かしたあっさりとした優しい口当たりとスッキリしたコクの有る味が特徴。
●スウィートブレンド 450円/焙煎度☆☆
酸味の奥のほのかな甘味が楽しめる味。元来、珈琲が持っている微量の糖分とまろやかな質感で苦味と酸味を柔らかく上品に仕上げたタイプ。
●アイスブレンド 450円/焙煎度☆☆☆☆☆
コクとキレのある味で暑い夏にオススメの一品。冷たく冷やした際に醸し出す独特なコクと香りが特徴のアイス珈琲を意識してブレンドしたエスプレッソでも楽しめる珈琲。

「ブレンドって、実は手間がかかるんですよ。例えば、こもろブレンドは5種類の豆を使っているんですが、5種類を混ぜて一度に焙煎するのではなく、1種類ずつ焙煎します。だから、5回焙煎してから、最後に撹拌して割合を合わせてブレンドにするんです。それでもブレンドにこだわるのは、イメージする味を表現して、お客様にご提供したいからなんですよ。」(尾沼さん)

※豆の販売もしています。

■新潟市にも「自家焙煎珈琲こもろ」!?
ところで皆さん、店名なんですが、小諸にあるから単純に「自家焙煎珈琲こもろ」って思ってませんか? 違うんです! 実は、「自家焙煎珈琲こもろ」の本店が新潟市にあるんです(新潟市西区松美台16-10)。どういうことかというと、その本店は、尾沼さんの実家で、尾沼さんのお父様が経営しています。お父様は、もともと小諸市の出身。縁あって新潟市でコーヒー店を開業するにあたり、故郷の名前を取って「自家焙煎珈琲こもろ」と名付けたのだそうです。
そして、息子の尾沼さんが、お父様を師匠として学んだ後、小諸市に戻る形で開業をして、今に至っています。
いや〜、聞いて見なくちゃわからない! 「自家焙煎珈琲こもろ」の店名には、そんな物語があったんですね。

なので、本店でも小諸店でま同じ5種類のブレンドが提供されています。でも、同じブレンドでも、水が違うと味も違うそう。小諸の水は甘みがあってカルシウム分が多いので深く抽出され、米どころを支える清らかな新潟の水はスッキリしていて、あっさりと抽出されるそうです。

■時の流れの中で
開業から26年、お客様のスタイルも変わったそうです。喫茶店と言えば待ち合わせとか、相談、仕事の打ち合わせなど、人と会うことが基本でしたが、今はスマホがあるので、会わなくてもいい。喫茶店に来ても、向かい合ってスマホを見てるなんてお客様もいるそうです。だから静か。

「26年間、時代の変化の中にお店があった気がします。昔は10年一昔と言いましたが、今は2年一昔。だから2年先は、どうなっているかなんて想像できませんよね。」(尾沼さん)

26年の間には、お客様が「子どもができたよ〜」「子どもが大学生になったよ〜」「孫ができたよ〜」なんて声をかけて来てくれるそうです。
本店のお父様は82歳で、今なお現役。尾沼さんも、負けられないですね。

自家焙煎珈琲こもろ
  • 【住所】
    • 長野県小諸市相生町2-1-3
  • 【TEL】
    • 0267-24-0432
  • 【営業時間】
    • 9:00〜21:00(水曜日は18:00)
  • 【定休日】
    • 木曜日