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あるが歯科クリニック(あるがキッズデンタルクリニック):0 歳〜100歳までの歯を守る! 楽しいムシ歯予防ハミガキ教室と唾液検査によるケア、無料託児や院内保育所完備。高齢者訪問診療も(長野県宮田村)

更新: / 公開: 2020年1月27日 ( ※ 古い情報です ) / 文責:

あるが歯科クリニック宮田村役場の近くにある「あるが歯科クリニック」さんにおじゃましました。でも、案内された、その建物は、とても歯医者さんには見えないんです。大きなトンネルスライダーあり、ままごと室やボールプールあり、シアタールームや絵本スペースあり、まるで、どこかのショッピングセンターのキッズスペースのよう。通された部屋もピンクや黄色や緑で彩られていて、とっても可愛らしいんですが、実は、ここ、ムシ歯の予防習慣が楽しく身に付けられる小児歯科として、2018年10月、既存の施設内に新しく開院された「あるがキッズデンタルパーク」だったんです。

親子ハミガキ教室「821クラブ(ハニークラブ)」

テーマパークのような院内

テーマパークのような院内

時間になって部屋に集まったのは、1〜2歳のチビッコ3人と、そのお母さん。その前に登場した2人のお姉さんの「みんな〜、コンニチワ〜」の声がけで、皆で歌を歌います。

保育士による821クラブ

保育士による821クラブ

いったい何が始まったのかというと、実は、子どもたちが楽しみながら正しいムシ歯予防の習慣を身に付けられる親子ハミガキ教室「821クラブ(ハニークラブ)」なんです。
821クラブとは、0〜2歳の子どもさんを対象に、歯が生え始める前からオーラルケア(歯ブラシや歯間ブラシなどで口腔内を清潔に保つ手入れ)に親しめる予防歯科プログラム。専門資格を持つ保育士による手遊びや歌に合わせて、歯みがきについて楽しく学び、自然に歯みがき習慣を身に付けることができます。親子参加型なので、同時にパパやママも、歯みがきのときの子どもさんへの関わり方を学ぶことになります。「歯にイイ!」から821なのだとか。
そうそう、だから、目の前にいるお姉さんは保育士さんだったんですね。歌が終わると、みんなで「魚つり遊び」を始めます。手作りの竿で、磁石の付いた魚や亀を釣るんです。始めは緊張していた子どもたちも、だんだんとほぐれて、ニコニコ笑顔で夢中になって魚釣りをしています。
すっかり楽しんだところに、保育士さんが登場させたのが、デンタル星からやってきたという赤・青・緑・黄色の4人の妖精のぬいぐるみ。その妖精たちが、正しい歯みがきの仕方を教えてくれるんです。その後にお母さんは、股の間に寝た子どもさんに対して、仕上げ磨きの練習をします。歯ブラシを鉛筆のように力を入れずに持って、小刻みに動かすのがコツ。上の前歯と奥歯に磨き残しが多いので注意が必要なのだとか。
最後に、お片づけをして、体操をしたら終了です。

壁には4人の妖精が……

壁には4人の妖精が……

あるが歯科クリニック院長の有賀正治先生は、
『生涯自分の歯で食事をとって健康的な口内を維持するには、0歳からの予防ケアが大切です。でも、子どもたちにとって歯医者さんの一般的な印象は、怖い・痛い・嫌だですよね。なので、そうなる前に、「ここに来るのが楽しい、また行きたい」、そう思ってもらえるような環境とプログラムを用意しました』

唾液検査でムシ歯リスクを知る

口の中の健康診断

口の中の健康診断

ムシ歯のリスク

ムシ歯のリスク

その後に、お母さんと子どもたちが向かったのは隣りの診療室。ここも明るくカラフルな雰囲気です。ここでは、歯科衛生士さんによる口の中の健康診断とムシ歯予防ケアが行われます。それが、新時代の予防システム「キャンブラ(CAMBRA)」に基づく、予防ケアプログラムです。健康診断とは、具体的には「唾液検査」なんですが、検査によってわかるのが、口内の細菌数と唾液分泌量だそうです。
口の中にはさまざまな細菌がいるんですが、その中でもムシ歯に関係しているのが「ミュータンス菌」と「ラクトバチラス菌」で、この菌の数が多いほど、ムシ歯が発生しやすく進行しやすくなるとのこと。また、唾液には、口の中を洗浄する働きや殺菌作用などがあるため、唾液が十分に分泌されるているかどうかもムシ歯の発生や進行に関係してきます。つまりは、もともとムシ歯になりやすい人と、なりにくい人がいるということなんですね。でも、ムシ歯は、この口内環境だけでなるわけではないので、ムシ歯リスクの高い人でも、正しい歯みがきや食生活を心がけ、フッ素※1 やシーラント※2 などの予防処置を積極的に受けることで、ムシ歯の予防は十分にできます。それが、歯科衛生士さんによる予防ケアなんです。

※1 フッ素
歯の表面にフッ素を塗ることで、ムシ歯になりにくい丈夫な歯になる効果が得られる
※2 シーラント
主に奥歯の溝をプラスチックで埋めることで表面をフラットにして、磨き残しを防ぐ方法
0歳からのムシ歯予防

0歳からのムシ歯予防

皆さんも、あのムシ歯の痛みって嫌ですよね〜。でも、赤ちゃんの頃に予防を赤ちゃんが自分ですることはできません。それはきっと、お父さんやお母さんの役目。ムシ歯予防の習慣が身に付いて、ムシ歯で苦しむことがなくなるのであれば、将来、きっと子どもさんから感謝されるのは間違いないですよね。それをサポートするのが、821クラブなんです。あっ、それでよく、「どうせ乳歯は抜けて永久歯に生えかわるから、乳歯のムシ歯はそんなに気にしなくても……」なんて考えがちですが、とんでもない! ムシ歯の膿が生育中の永久歯に影響して、歯の形状やエナメル質の形成がうまくいかないことがあるそうなんですよ。

スターターキット

スターターキット

さて、821クラブを卒業した後は、3〜5歳対象の「キッズデンタルケア」、6〜12歳対象の「予防ケア」が用意されています。キッズデンタルケアでは、3歳になった子どもさんが、検査のために一人で診察室に入るというチャレンジをしてもらいます。自立心を育てるためでもありますが、そのときに診察室には、あのデンタル星の4人の妖精のぬいぐるみが置いてあって、子どもたちを勇気づけてくれるのだそうです。

  • 821クラブ・キッズデンタルケア・予防ケア利用案内
    • スターターキット(ハニークラブ+唾液検査+フッ素塗布年4回)
      未就学児5,000円/小学生7,600円
      歯医者さんって、歯が痛くなってから行くものって思っていませんか。いえいえ、本当は痛くなる前から通うことで、ムシ歯にならないようにすることができるんです。それは、子どもさんはもちろん、大人になってしまったアナタも同じ! 今からでも十分に予防はできるんだそうです。

無料託児サービス&院内保育所

無料託児&院内保育所完備

無料託児&院内保育所完備

特にお母さんの中には、日々の子育てに追われて、自身の歯のケアが後回しになってしまうことが多々あるようで、あるが歯科クリニックさんでは、そんな小さな子どもさんを連れての通院が難しい、あるいは気軽に通院できないという人のために、保育士資格を持つスタッフさんが、治療をしている時間に子どもさんを預かる託児を無料で行っています。
ここでも、子どもさんを預かるにあたっては、しっかりと専門資格を持った保育士さんが、その任に当たっているのですが、実はその究極の形として、あるが歯科クリニックさんでは、なんとなんと、医院内に保育所「キッズパーク821(ハニー)」を作ってしまったんです〜!
いわゆる「企業主導型保育所」と言われるもので、地域の企業と提携して、その企業の従業員の方と、もちろんあるが歯科クリニックのスタッフさんの子どもさんを中心に預かっているそうです。私も見学したんですが、可愛らしい装飾を施した、とっても過ごしやすい、もう立派な保育所です。ということで、現在、あるが歯科クリニックで働く保育士さんは8名。その8名で、821クラブ+託児+保育所を担当しています。

0歳〜100歳まで 長野県から健口長寿、世界一

長野県から健口長寿

長野県から健口長寿

では、なぜあるが歯科クリニックさんでは、ここまで子どもたちのケアに力を入れているのでしょうか。
あるがさんの開院は平成9年。それからの約20年間、常に最新の世界基準のチーム医療を目指し、地域に根ざした親しみやすいクリニック作りを努めてきましたが、現在、有賀院長が掲げている医院のミッションが「0歳〜100歳まで 長野県から健口長寿、世界一」です。“健口” つまりは、口が健康であることが身体全体の健康につながる、それが長寿にもつながるということなんですね。確かに、美味しく食べているときは幸せですものね。そのために、0歳からの予防ケアに力を入れているんです。そして、子どもだけでなく、高齢者に対してのケアももちろん行っています。高齢などの理由から来院できなくなってしまった人の口腔ケアのために、なんと、高齢者一人一人の日宅に出向く「訪問診療」を行っています。口腔ケアで誤嚥性肺炎を防いだり、また、口の中の細菌が血液を通して、心臓に入れば心筋梗塞、脳に入れば脳梗塞を起こし、糖尿病や血圧を悪化させたりするのを防ぐのだそうです。さらに、「インプラント治療」で噛み合わせを改善することで、100歳まで健康でいられる手助けをしているんです。そうそう、歳を取っても、食事は美味しくいただきたいですものね。

院長特別インタビュー

■開院から約20年を迎えられるということですが——
有賀院長

有賀院長

平成9年、私が29歳のときに開院しました。肉体労働でない職業に就こうと思って歯医者になったんですが、実は、思いっきり肉体労働でした(笑)。39歳のときに体を壊して、来年まで生きられないと思ったことがあったんですが、そのときテレビで、ガンで余命3ヶ月のIT企業の社長が、仕事をトコトンやっているのを観たんです。それで、自分は何をやっているんだろうと思い、そのときから人生=仕事にしようと思ったんです。歯科医という国家資格を取って、誰でもできる仕事ではないってことである以上、様々な患者さんに提供できる充実した医療体制を作り上げていこうと思いました。それ以来10年、どんどん変わってきたんですが、そこには人との出会いがありました。自分だけの発想だけでは、うまくいかなくて、いろいろなところからヒントを得て人は変わっていくんだと思います。そのときに出会った人や出来事というのは、絶対的に必要で、必然で、グッドタイミングだったんだと思います。それを無駄にしないつもりです。

■先生は予防歯科に力を入れていらっしゃいますが——
大切なムシ歯予防ケア

大切なムシ歯予防ケア

そうですね。これからの医療費を抑制するには、歯科、とくに予防歯科を充実させることが必要だと思っています。歯医者は痛くなってから行くものという思い込みがありますが、例えば歯周病でも予防ケアが大切になります。実は、歯を失う原因としては虫歯よりも歯周病のほうが多いのです。
日本の医療保険は疾病医療、つまり病気に対して費用を出す保険なんです。時代の流れは予防なんですが、それでも、まだ、厚生労働省は予防という言葉を使いません。それは、疾病医療に基づいているから。例えば歯周病でもメンテナンスに対して払われる保険がありますが、その正式名称は「歯周病疾病安定治療」と言います。法律では「治療」と決まっているので.予防とかメンテナンスとかいう言葉は使えないんですね。でも、厚生労働省でも予防の重要性は認識されているので、だんだんとシフトしていくことを望んでいます。
ちなみに日本の保健治療では銀歯が一般的ですが、日本で使われている金属は、ドイツでは生体に使ってはいけないものになっています。金属アレルギーの観点から、そういった方向に全世界が動いているのに、日本は、ちょっと遅れている感じがしますね。

■子どもたちのムシ歯予防は進んでいるんですか?

そうですね、日本の子どもたちのムシ歯は減ってきています。歯磨き粉にフッ素を入れたりしているからです。6歳の臼歯を守れれば虫歯にも歯周病にもならない口内環境ができます。6〜8歳までがすごく重要なんです。
ただ、この10年くらい、数字には出てきてはいないのですが、学校や幼稚園の検診では、実は私はムシ歯が増えてきているのではないかと思っているんです。なぜか? それは親の世代が、どんどんすぐ食べ物を手に入れられる時代になってきたから。スーパーやコンビニで何でも買えちゃう。しかも軟食化、つまり柔らかい食事が増えてきています。すると柔らかいプラーク(歯垢)が残り、虫歯や歯周病に進みやすいんです。ここ10年ぐらい、悪い方向に向かっている気がするので、821クラブなどで、お母さん方に伝えなければと思っています。

院長からのヒトコト

人生100年時代です。口内が健康であれば、人は10年若返ります。「医者は命を救う、歯医者はその人の人生を救う」と言われます。歯が健康であれば、生きる気力が湧いてくる、今後も、そんな歯科医療を提供していきたいと思います。

有賀正治

電話番号 0265-84-1131
住所 長野県上伊那郡宮田村7556-25
診療時間 月・水曜:9時~13時、14時30分~18時
火曜:9時~12時30分、15時~19時
金曜:9時~13時、14時30分~19時
土曜: 9時~14時
休診日 木・日・祝 ※祝日を含む週は木曜も診療
webサイト https://aruga-dental.com