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日銀がマイナス金利を導入。地域通貨の思想ではスタンダードな「マイナス金利」とは?

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「マイナス金利」という聞き慣れない言葉。今回の日銀によるマイナス金利導入は限定的なものとはいえ、どのような効果を生むのか興味があります。「マイナス成長」という言葉なども同じような意図が込められていると思いますが、「銀行の金利?あって当たり前」「経済成長?して当たり前」というような「それが当たり前」という先入観を持ってしまいがちですよね。

人類の歴史の中では、世界各地でお金を貸した際に金利を課すことが、重罪に問われるような悪事とされていた時代があるそうです。イスラム圏では今でも利子をとることは法で禁じられています。
これは、その先にどのような未来が待っているのか、よく理解していたからなのでしょう。

人類はこの金利によって産業革命のような劇的な発展を遂げた、かのように見えるかもしれませんが、そんな「先進国」と呼ばれる国で豊かに暮らしている人は、今でも地球上の1割程度ではないでしょうか。上位1%の富裕層が世界中の富の半分以上を保有しているといわれる今、この金融システムがどのような人々のためのものだと思いますか?
そして、この金利というものは今を生きている弱者からだけではなく、未来に生きる人々からも富を集めることができるものとも解釈することも出来ます。

童話作品として映画化もされ、とても有名なミヒャエル・エンデの「モモ」。「盗まれた時間を主人公モモが取り戻しに行く」というこの物語は、今のお金のあり方を問いかけるために巧妙な仕掛けがしてあります。そこで本当に伝えたかったことが、以下の動画で解説されていますので、興味のある方は見てみて下さい。

お金も自然に存在するものと同様、時間とともに腐るべき (=マイナス金利) 」といわれると、今の常識ではイメージしにくい(特に貯蓄好きな日本人には)かもしれませんが、お金は「モノゴトの対価」なのですから、その観点から考えると当たり前のような気もします。今、私達がお金だと思っているものは、お互いが「価値がある」と信じ込んでいる間だけ存在できる「ただの数字」なんですよね…。

NHK BS エンデの遺言 ~根源からお金を問う~


コラムニストのプロフィール :

リラクオーレでは、主にウェブサイトの企画・制作・運用・管理をやっています。 色々と不安の多い時代ですが、私たちがより安心して生活していけるよう、インターネットを利用して何か出来れば、との思いから、篠原氏と共にこのリラクオーレを立ち上げました。 普段の日常生活で使う身近なものや食品などをどう選ぶか、何に対してお金を使えば社会にどのような影響が及ぶのか、そんなことを少し気にしながら日常生活を送ることで、社会は少しずつ変わって、いずれ私たち一人ひとりの生活に跳ね返ってきます。 そして、持続可能な変化は足元から起こるような気がしているので、私たちが日常をより安心して生活していくために役立つ情報を提供していきたいと思っています。

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