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【リラクオーレ講座】 丸山珈琲でイチから学ぶ「Mayukoの味わいコーヒー体験」④ 好みのコーヒーを見つけるための基礎知識 Part2~名前のつけ方~

公開: ( ※ 古い情報です ) / 文責:

前回に引き続き、今回も「好みのコーヒーを見つけるための基礎知識」です。

前回の講義で、焙煎度が分かり、丸山珈琲さんで扱っているコーヒーがスペシャルティコーヒーであることもわかりました。となったので、改めてメニューを見てみると……、うーん、やはり、カタカナの羅列が理解できません。

例えば「ボリビア・アグロ・タケシ・ティピカ」「ブラジル・サマンバイア・ブルボン・ナチュラル」「グアテマラ・ラ・ブレア」「エチオピア・イルガチェフェ・レコ」。この表記の意味するところを、今回も丸山珈琲小諸店の山岸孝江さんに教えていただきました。
そこにコーヒーの味を知るヒントがあるんです。

シングルコーヒーの表記は国名・生産者名・品種・処理方法など

今回のコーヒーの表記だと、まず、最初の表記、これは産地の国名だそうです。うん、これは、わかります。南米のブラジル、グアテマラ、アフリカのボリビア、ケニア、エチオピアなどなど。

次の表記が生産者名。農園名だったり、あるいは、何人かの生産者さんが集まった生産組合名、地域名だったりします。アグロ・タケシ農園だったり、ラ・ブレア生産組合だったりというわけ。

そして次が品種です。例えばティピカ種、ブルボン種、カトゥーラ種、ゲイシャ種など、いろいろあります。ブルボンはまろやかで、甘味や風味が良く、ティピカは甘味とキレのある酸味が特徴。ゲイシャ種は華やかでフレーバー。それぞれの特徴を調べ、自分好みの品種を見つけられると、もっとコーヒーを楽しめそうですね。※品種が表記されない場合もあります。

そして、実はさらに、その後に生産処理方法が表記されることがあるんです。
コーヒーは、コーヒーチェリーと言われるコーヒーの赤い実を収穫し、乾燥させて中にある種を取り出します。その種がコーヒー豆になるのですが、その取り出す処理の仕方に大きく分けて3種類ナチュラル、ウォッシュト、パルプトナチュラルがあるのだそうです。ナチュラルは、実をそのまま天日干しした後、果肉などをむく方法で、乾燥中に実から甘みが種に伝わるので、ほどよい甘みのコーヒー豆になります。ウォッシュトは、水槽などに入れて実をむいてから種子を乾燥させる方法で、スッキリとした味わいになります。そしてパルプトナチュラルは、実はむくのですが、そのとき種のまわりにある粘着質を残したまま乾燥させる方法です。このとき、粘着質を何%残すかで味に違いが出るので、そこに生産者の方のこだわりが出てくることになるのです。

このように、メニューの表記は、丸山珈琲さんが取り引きをしている生産者のコーヒー一つ一つに付けられた名札みたいなものなのだそうで、これを「シングル」と呼んでいます。その一つ一つに味の特徴があり、その違いを楽しんだり、自分の好みを見つけたりできるのです。

標高とグランクリュ、旬

さらに、名前には表記されないのですが、生産者の紹介パネルには産地の標高が記されています。同じ国でも農園の場所、とくに標高が豆の味の違いに大きく関わってくるのだそうです。標高が高ければ生産が難しく、それだけ高価で希少な豆になります。そして、重要なのが寒暖差。その差が大きいほど上質な酸が出ます。南斜面、北斜面でも味は違うのだとか。
この上質なコーヒーのことを丸山珈琲では「グランクリュ」と呼んでいます。

また、コーヒーにだって、やはり野菜やフルーツと同じように旬があるのだそうです。中米は6~8月、ブラジルは10~12月、アフリカは2~4月が収穫時期で、その半年後に店頭に並ぶ珈琲豆が“旬”になります。なので、丸山珈琲さんで扱うコーヒー豆も季節によって異なることになります。で、やっぱり旬は美味しいそうですよ~。

ブレンドコーヒー

シングルコーヒーに対して、「ブレンドコーヒー」があります。丸山珈琲さんでも定番の「丸山珈琲のブレンド」はじめ、「さわやかブレンド」「クリヤーブレンド」などのほか、夏の「ウッドノート」や秋の「シンフォニア」などといった季節のブレンド、あるいは、「小諸ブレンド」「西麻布ブレンド」などといった店舗ごとのブレンドもあります。

いずれにしろブレンドは、シングルの豆を熟知したうえで、その店のマスターやブレンダーが自分の思い描く味を実現するために、混ぜる豆の配合を追求して作るという、いわば作品みたいなもの。たかがブレンド、されどブレンド。割と安易に考えていたブレンドも実は奥が深いのです。
ブレンドを理解するうえでも、シングルコーヒーの理解を深める必要がありそうですね。

確かにコーヒーにはたくさんの種類があり、特徴があることはわかりました。リンゴにも種類があり、米も産地によって味が違う、それと同じだそうです。でも、実際のところ、コーヒー素人の私が、どれだけ、それを実感できるのか、判別できるのか、はなはだ自信がありません。ということで、次回の講座では、そこのところを実際に試飲をしながら教えていただきます。