Otto the spices オットーザスパイス:「究極チキン」「バターチキン」「月替わり」の3種のカレー。焼きナスのペーストが生むマイルドでふくよかな味わい&青唐辛子のさわやかな辛さが広がる(長野市御代田町)
母屋に隣接した可愛らしいウッディーな店舗で、基本テイクアウトでカレーを提供しています。ただ、店横に縁側があったり、庭に簡易テーブルと椅子が設置してあるので、そこでいただくこともできます。また、キッチンカーもあるので、イベントにも出店しています。
今日いただいたのは、看板メニューの「究極チキン」。口に含むと、と〜ってもマイルドでふくよかな味わい、そして、さわやかな辛さが広がります。お肉はやわらかく、ジューシーです。この口に広がるふくよかさは何なんだろう。店主の荻原武志さんに聞いてみました。
「究極チキンは、とり手羽元、とりもも肉をじっくり炊き上げたウチの原点のカレーです。実は、独自のこだわりとして、ウチのカレーのすべてに、ナスを焼いてペーストにしたものを入れています。うまみの 3大要素に『イノシン酸』『グルタミン酸』『グアニル酸』があるんですけど、ナスはそのうちのグアニル酸の役割を担っているそうです。そこに鰹節の出汁を加えて深みをプラスしています。辛みには青唐辛子とハラペーニョを使っています」
もう一つの定番メニューが「バターチキン」。口にすると甘めで優しいのですが、よくあるバターチキンと違う独特な味わいがあります。荻原さんに聞くと、ヨーグルト、生クリーム、カシューナッツ、柑橘類のジャムが加えてあるとのことです。
そして、今日の月替わりは「ゴア」。インドのゴア地方が発祥の酸っぱ辛いカレー「ポークビンダル」をアレンジしたそうで、フワッとトマト味とさわやかな酸味が広がります。シナモン(カシヤ)とワインビネガーが特徴的です。
ほかにも月替わりのメニューとしては、牛スネ肉とココナツミルク、カシューナッツの力強いカレー「ルンダン」や「フキ味噌とフィッシュのカレー」、「マコモダケのカレー」などがあり、季節の旬を取り入れています。
ご飯は、佐久市のがんも農場のコシヒカリと御代田町のハゼ掛けのアキタコマチをブレンドしています。また、軽井沢にある少量多品種を無農薬で作っている遠山農園からスパイス、ハーブ類を仕入れているそうです。
「どうしてもカレーのメインのスパイスって、輸入のものが多くなります。なので、見つかるものはなるべく近くのものを使わせてもらおうという気持ちがあります。 カレーの基本的な辛さって、レッドチリ(まさに唐辛子)、ブラックペッパー、クミン(パウダーではなくてホールで、火をどんどん加えていくと、ちょっと辛くなる)ですが、私自身が好きなのは、青唐辛子なんです。あの爽快な香りが独特ですよね」(荻原さん)
オットーさんのカレーには、形をつぶしていない丸のままのスパイス「ホールスパイス」が多く使われています。それをカリッと噛んだときに味が変わるので、それを楽しんでほしいそうです。
さて、店主の荻原さん、もともとはフローリスト、お花屋さんだったんです。お店を任されて切り盛りしていたこともあったり、西表島の植物園の管理をされていたこともありました。実は、その西表島でカレーとの運命の出会いがあったのです。調理の仕事で来ていた大阪の男性が作ったスパイスカレーを食べたときに、「おお、これは旨い」となって、その後のスパイス、スパイスカレーとの関わりが始まったのでした。
もともとフローリストだった荻原さんにとって、スパイスは植物の延長線上だったそうです。例えばクミンは科で言ったらセリ科の植物であるとか、あるいはカレーリーフはミカン科の植物だとか。ミカン科だから、例えば山椒とかと相性が良いとかいうのを、割と分類でとらえるところがあって、だから自然と体系を覚えられたそうです。
ところで、Otto the spices のOttoの由来ですが、実は「おぎわらたけし」のイニシャルの「O.T」で何かいいのがないかなと考えていたときに、昔から好きだった『アナとオットー』という悲しい恋のドイツ映画を思い出したのだとか。さらに、自分は奥様から見ると「夫」であって、息子さんから見ると「おっ父」だから、自分の役割みたいなものを表現したそうです。それともう一つ、カレー屋を始めようかと考えていたときに、好きだったミュージシャンの方が始めたカレー屋の名前が「八月」だったのですが、偶然にもottoってイタリア語で「八」だったんだそうです。
さて、お店のショップカードには、「小確幸(しょうかっこう)をお届けします。」と書かれています。「小確幸」とは、村上春樹さんの造語で、 日常生活での「小さくてささやかだけれど確かな幸せ」という意味だそうです。
「大きなことをするつもりはなくて、日々の食から繋がっていく、健康であり、喜び。自分のできることは、これかなと思って選んだ言葉なんです」(荻原さん)
「店舗を持ったときには、人と人が出会えて、情報交換できて、食以外の部分でも、ああいいなって思ってもらえる場所にしたいと考えていたんですが、今、なんとなく、それが少しずつ実現できているのかなって思っています」
Otto the spices オットーザスパイス
- 【住所】
- 長野県御代田町草越1173-1162
- 【営業日】
- 水・木・土曜日(外部出店の際はお休み)
- 【営業時間】
- 11:00~14:00
- 【電話番号】
- TEL.080-1055-2289
- 【Instagram】
- →コチラ
◎朝の環@まちタネ広場 in 小諸市/毎月第一土曜日7:00〜9:00ほか







