はじまるカフェ:築100年の古民家をリノベーションした素敵な佇まいのお店。玄米と豆腐がヘルシーな「はじまるランチプレート」&「ビーガンカレー」を心安らぐ和モダンな空間で(長野県立科町)
立科町の旧中山道芦田宿にある築100年の古民家をリノベーションした素敵な佇まいのお店が「はじまるカフェ」さんです。
上田市の「コラボ食堂」さんや東御市の「まる屋」さんなどでランチを提供していた二川透さんが、待望のお店をオープンさせたのでした。店内は、古民家の歴史の薫りを残しながら、和モダンなテイストがスタイリッシュで心安らぐ空間になっています。特に奥の部屋の襖には町
内の古刹・光徳寺の先代の住職がしたためた書が貼られていて、スッと気が引き締まる感じがしながらも、どこか心に馴染んで落ち着きます。
■ビーガン・ランチ&スイーツ
はじまるカフェさんのメニューは、肉や魚、卵、乳製品など動物由来の食材を使わないビーガン料理。といっても、二川さん自慢の玄米ごはんと地域の野菜などで十分に美味しく、お腹いっぱいになります。
◎はじまるランチプレート(ごはん別盛・汁付き)※ごはん小盛り100g 900円〜
立科町芦田宿にある「阿部豆腐店」の食材3品を使っています。おからの春巻コロッケ(ジャガイモとおからが半々のタネを、フライ衣の代わりに春巻の皮で包んで揚げたコロッケ)、甘だれ揚げ出し豆腐、油揚げの黒砂糖煮は、豆腐の旨味と優しい味付けでホッコリとします。+地元野菜の惣菜がたっぷり付いて、とってもヘルシーです。※最初の写真
◎プレミアムビーガンカレー(おかずの小皿付き)※玄米ごはん小盛100g700円〜
カレーは、舞茸・人参・玉ねぎを煮込んだスープをベースに、赤ワイン・トマトジュース・甘酒などを合わせています。どこか甘みがあって、でもじんわりと汗がにじむ華やかだけど奥深い味わいです。
「おからの春巻コロッケ」をトッピングできます(右写真)。
当店では、すべて圧搾絞り(トランス脂肪酸が生じない)の安心安全な油を使っています。揚げ油は佐久の荻原徳雄さんの菜種油、炒め油は創健社の「キャノーラ&べに花一番」、ごま油は竹本油脂の「マルホン圧搾純正胡麻油」、オリーヴ油は「コスタドーロ有機エクストラヴァージンオリーブオイル」です。
【テイクアウトできます!】
ランチメニューはテイクアウトできます! 竹繊維を使った非プラスチックのフードバッグで提供しています。
食後のデザートも、もちろんビーガンスイーツですが、こちらは奥様がご担当です。
◎豆乳とココナッツミルクのブランマンジェ」(250円)
◎米粉のトロトロ濃厚チョコレートババロア」(250円)
このほか季節のお菓子があります。この日は、手作りケーキと焼き菓子でしたが、アップルケーキやいちじくのケーキなどのときもあります。
■ハーブティー&コーヒー
《ハーブティー》
ハーブティーは、上田市浦里にある「信州うらさとハーブ園」のハーブティーです。自然の中で無農薬で育てられた約100種類の花やハーブを収穫して、すぐにドライハーブにし、絶妙なバランスでブレンドしているということなので、味に深みを感じます。※400円〜。
注文すると、ガラス製のマグカップに入ったハーブティーが運ばれてきます。これが、と〜ってもキレイなんです。まさにインスタ映え! 普通はティーバッグなので、花と葉をカップに入れて煎じることでカラフルな一杯を提供できるのはココだけなんです!
※カウンターにカップを持っていけば2煎目のお湯を注いでくれますよ〜。
●エキナセアブレンドティー
「天然の抗生物質」とも呼ばれる優れた効能を持つエキナセアのお茶。エキナセアをメインに、ミント、ネトル、カモミール、マロウをブレンド。免疫力を高めてくれるので風邪のとき、体が弱っているときにオススメ。また、抗アレルギー作用のあるネトルが入っているので、花粉症などのアレルギー症状を緩和してくれます。
●そのほか、
カモミールブレンドティー/レモングラスブレンドティー/マロウブレンドティー/セージブレンドティー/マルベリーブレンドティー/ハイビスカスティー
《お茶》各300円
●農薬を使わないリーフティー
海抜5199mのケニア山の山麓で栽培された渋みの少ない茶葉です
●宇治京ほうじ茶
山間地の番茶を茶葉の芯まで焙じた薫り高い高級な品です。
●芽かぶ茶(創業享和元年ながた茶店)
わかめの根株の旨味は滋養豊かで心が和らぎます。鳥取県米子市直送。
《コーヒー》
コーヒーは、 上田市上野の「加藤珈琲室焙煎道場」特製のコーヒーをフレンチプレスでいただきます。300ml(コーヒーカップ1杯と少し)あるので、たっぷり、ゆっくり味わえます。ブレンドコーヒーほか各300円。
「はじまるカフェは、カフェを歓迎する地域の方々や友人・知人のみなさんの大きなご支援をいただいて開業することができました。客席に使用するテーブルや椅子もすべてご寄付いただいたものです。10 年間放置されていたこの建物も含め、忘れられていたものが集まり、再び活躍をはじめた場所。ここはそんなお店です。」(二川さん)
詳しくはホームページ → コチラ
カフェには、立科町の教育者・地質学者で江戸時代末期から明治にかけて生きた保科百助(保科五無斎)氏に関する展示室が併設されています。保科氏は、当時としては、あまりにも異例な部落差別撤廃の実践を試みるなど、長野の怪人とも呼ばれるほどユニークで、重要な人物だとのことです。
そんな展示室を見ていたら、背後から二川さんとお客様の話声が聞こえてきました。「土屋隆夫の記念館を作る……」。えっ? 土屋隆夫!?
土屋隆夫氏といえば、立科町出身者の推理小説作家(1917〜 2011)。My Bestの『危険な童話』ほか『天国は遠すぎる』『影の告発』など、本格的ミステリー&文学的ロマンが漂う作品で、一時期の日本の推理小説界を支えた作家の一人だとされています。が、正直、長野県内では、あまり注目されていないのが残念だったので、その土屋隆夫の記念館という興味深い話に、思わず振り返った私でした。どうも土屋氏が2011年に94歳で亡くなった後、彼の功績をまとめるのなら、今が最後のチャンスだということで、話が盛り上がっていたのだとか。すぐに私も仲間に入れていただきました。
これから、きっと、この「はじまるカフェ」さんが、そんなプロジェクトの舞台になることと思います!
はじまるカフェ
- 【住所】
- 長野県立科町芦田2594
- 【営業時間】
- 11:00〜19:00
- 【定休日】
- 月・火曜日(祝祭日の場合は翌日)