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ベルコーヒー:地域の生活にとけこむ創業50周年の老舗。6種類のスタンダードな生豆を配合したブレンドは、酸味と苦味がほどよいバランス(長野県小諸市)

更新: / 公開: 2019年7月2日 / 文責:

自家焙煎珈琲ベルコーヒー小諸駅から駅前商店街を進み、「ろうきん」のある交差点を左折して間もなく行くと、レンガの壁がレトロな「自家焙煎珈琲ベルコーヒー」さんがあります。店内に入ると、そこは、まさにザ・昭和! どーんと中央にある10席ほどのカウンター席が特徴的です。

早速、定番のブレンドコーヒー(350円)をいただきました。酸味と苦味のバランスがほどよいので、とーっても飲みやすく、さらに、一口飲むと鼻からアロマが抜けて、フルーティーな余韻を楽しむことができます。

どこか懐かしい外観

どこか懐かしい外観

このブレンド、ブラジルをベースにグアテマラ、モカ、マンデリン、キリマンジャロ、コロンビアという6種類のスタンダードな生豆を配合しているとのこと。普通、他店のブレンド豆は2〜3種類なのだそうです。さらに焙煎は、豆から出る植物性油分に含まれる旨み成分や香りを上手く閉じ込めて浅煎りで焼く「薫香自家焙煎」。それをネルとペーパードリップで抽出しています。

「このブレンド、実は私の父が始めたものを受け継いでいます。でも、まだ今でも父の味に届いてない部分もあって、ときどき来て淹れる父のコーヒーを飲むと、ちょっとへこむんですよね」

自慢の珈琲焙煎機

自慢の珈琲焙煎機

と語るのは、二代目店主の山本勇樹さん。

そう、ベルコーヒーさんは、創業1970年という老舗です。東京から帰郷した勇樹さんのお父さんの山本美尾さんがオープンしました。当時の小諸には、喫茶店はあったものの、自家焙煎のお店はなく、その先駆け的存在だったと言います。それだけに、なんとしても地元の人に受け入れてもらえる味にしようと完成させたのが、6種類の豆を配合する、ほかにはないオリジナルブレンドだったのです。勇樹さんがそのブレンドを受け継ぎ、二代目となって10年ほどになります。店ではコーヒー豆(粉)も販売しています。

中央にあるカウンター席

中央にあるカウンター席

さて、ベルコーヒーさんの開店は、なんと7:00! そんな時間にお客さん来るの? と思いきや朝から近所のオヤジさんたちがやってきます。しばらくすると、仕事前や配達途中の商店のご主人、次には、習い事に向かうオバサマと、店の中央にあるカウンター席に、入れ替わり立ち替わりお客様が訪れます。それぞれのお客様が、それぞれのタイミングで店に来て、一杯のブレンドコーヒーを味わい、そこから活力をもらって、出かけていく、まさに、ベルコーヒーが地域の皆さんの生活の一部になっているんです。

「長きにわたって大勢の皆さんにおいでいただいていて、本当にありがたく思っています。なので、さまざまな年代の、さまざまなお立場の方のお話を聞くことができ、いろいろな情報をいただいていて、役得かな〜って思っています。」(勇樹さん)

マルシェでの出店

マルシェでの出店

平日はお店にいる勇樹さんですが、週末になると、各地で行われているマルシェなどのイベントに出店しています。そして、ここでは、お店とは違う勇樹さんオリジナルのブレンドを提供しているんです。日頃は受け継いだ味を守っている分、週末は自分自信を表現できる場として楽しんでいるそぅです。ぜひ、皆さんもマルシェで味わってみてくださいませ。

さて、皆に愛される老舗喫茶店であるベルコーヒーさんですが、実は最近、ちょっと年齢のお高めな常連さんに混じって、新しい顔、しかも、お嬢さんや若いお母さんが訪れる機会が多くなっているんです。さて、その訳とは!

それは、3年ほど前から、勇樹さんの奥様の美里さんが、お菓子の手作りを始め、「お菓子工房 虹心(にこ)」さんとして、ベルコーヒーの店内や勇樹さんと一緒に出店するイベントなどで販売しているからなんです。

虹心さんのケーキ

虹心さんのケーキ

虹心さんのお菓子は、身体に優しい素材にこだわって丁寧に手作りしています。生クリームは添加物を含まない純生のみ、良質なバター、小麦粉はすべて国産です。べルコーヒーのお店に並ぶのは、人気のチーズケーキのほか、濃厚チョコブラウニー、リッチマドレーヌなどの焼き菓子です。そのほか、ファンが多い柴犬クッキーや誕生日ケーキ、ウエディングケーキ、クリスマスケーキなどのオーダーメイドも受け付けています。(姉妹店「お菓子と自家焙煎珈琲 虹心家 -nicoya-」→コチラ

いよいよ2020年には創業50周年を迎えたベルコーヒーさん。多くの人に支えられてきた歴史の重みを感じながら、でも、何か新しい一歩を踏み出したいとも考えている勇樹さんです。

お店からのヒトコト

父がオープンしたベルコーヒー。店名は「浅草でアルバイトしていた喫茶店の名前が“ベル”というお店だった」と聞いています。
さて、新鮮な野菜って美味しいですよね。コーヒーも同じ、やはり、挽きたて焼きたてが美味しいです。なので店でも、ご注文をいただいてから豆を挽いて焼いて抽出しています。お買い求めいただいたコーヒー豆(粉)も、焙煎してから美味しく飲めるのは1週間くらいかなって思います。

店主・山本勇樹

電話番号 0267-22-0698
住所 長野県小諸市大手2-1-30
営業時間 7:00〜18:00
定休日 日曜日
通販サイト http://www8.plala.or.jp/aromabeans-tamon/
facebook https://m.facebook.com/bellcoffee.tamon