【リラクオ−レ通信】3/26(土)に開催されたKURIスライドショー&ライブのご報告です!
去る3月26日(土)に、 アジアやヨーロッパの民族楽器を取り入れたアコースティックな音楽ユニット "KURI" さんのミニライブ&スライドショーが、上田市原町の古書販売&カフェ「ことば屋」さんで開催されました。
東日本大震災から1週間ほどがたち、被害の甚大さ・深刻さに胸を痛め、原発事故の対応に心配と憤りが募り、日本の明日に向き合っていかなければいけないと考え始めた頃のイベントでした。
最初に、地元のミュージシャン佐々木良太さんと小暮慎一さんの演奏で幕が開きました。良太さんの思いを天に投げかけるような強く、でも、包み込むような歌声と小暮さんの温かなギターの音色が優しいハーモニーを奏でました。
そして、KURIさんのミ二ライブ。
Katsuさんのギター・Voice、Mihoさんのティンホイッスル(アイルランドの笛)、メロディオン、Voiceによよる曲は「市場にて」。作物を作り、木の実を取り、歌い、踊り、祈る……、自然のサイクルの中で暮らす人々を表現した曲。その軽快で、でもゆるやかな調べは、何気ない日常の幸せを感じました。
次に、Katsuによるバウロン(アイルランドの片面太鼓)のソロ。
この大震災に対して、カナダのバンクーバーでは、3,000人の人が被災地に向けて太鼓をたたいてくれたということで、Katsuさんも被災地への思いを込めてバウロンをたたきます。
時に小刻みに、時に大きく、うねるような音が、お腹の底にまで響き、様々な思いがどんどんと覚醒していくような感覚でした。
そして、今回のメインイベントでもあるスライドショーです。
本来、韓国・フィリピン編での活動を報告の予定でしたが、時間の関係で、フィリピン編のみの上映でした。
まずは、コーディリエラ地方で行われた「棚田のコミュニティアートプロジェクト」の様子。紙で作った小さな鳥を、棚田いっぱいに吊るし、世界の平和を祈るというもので、地元の小学生たちが精力的にがんばってくれたそうです。
夜には、森林を守るために稲ワラで漉いた紙で作った服を着た舞踏家が、田んぼで踊りました。自然の循環を象徴するかのように稲ワラが燃えるなか、幻想的な様子が映し出されました。
「何かを伝えたいという皆の思いを大地と空気が受け止めてくれたのか、何か混沌としたうごめくような躍動感があり、とっても熱いよるでした」とMihoさん。
次に、山岳地域に住む部族の14~18歳の子供たちが集まって演劇をする「月シアター」の様子。遠く離れて暮らしている彼らは、このイベントがないと交流がないとのこと。中には、電気のない村もあるそうですが、でも、それは、電気が引けないわけではなく、村人たちが、自ら電気のない暮らしを選択しているのだそうです。「電気がなくても智恵がある」はKatsuさんの言葉。
最後に、KURIさん2人の演奏をききながら、映像をフラッシュバックして見ていると、環境やエネルギーなどについて考えるきっかけとなりました。
最後に「地震に対して今は、物資の支援が一番に必要なとき、でも時間が経つにつれて、心のケア、が必要になってくると思います。そのとき、私たちアーティストが心の支えとなれるように頑張りたいと思います」というKURIさんの言葉で、イベントは終了しました。
4月5日(火)18:00~、上田市柳町のパン店「ルヴァン」で、KURIさんのライブがあります。