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【リラクオーレ通信】2/20(日) 佐藤初女さん講演会に行ってきました。

更新: / 公開: 2011年3月8日 ( ※ 古い情報です ) / 文責:

2/20(日)に佐藤初女さんの講演会に行ってきました。
雪深い青森でとてもおいしいおむすびを握って、来る人来る人に食べさせている女性、初女さんを知ったのはいつだったでしょうか。

今日はその初女さんを近くで見られるとのことでちょっとわくわくしながら会場に向かいました。
壇上に現れた初女さんはとても90歳には思えない出で立ちで、凛としていて、ふるまいひとつひとつが落ち着いていて、思いやりに溢れているよう感じらました。

佐藤初女さんは若い頃胸をわずらい、「食べる」ことと深くかかわって回復した経験がおありで、生きることは食べること、命をいただくことだという思いから、地のもの、旬のものを最大限にいかした手料理を作り、来たいと思った人はどんな人々でもう受け入れ、寄り添うという活動の家、『森のイスキア』を主宰されています。

講演会では最初に「地球交響曲第二番」という初女さんが出演しているインタビュー形式のドキュメンタリー映画を1時間ほど見ました。フィルムの中で、初女さんはすり鉢でていねいにゴマをすったり、雪に埋もれた小さな苗木に添え木をしてやったり、おむすびを握ったり、普段通りの生活をしているのですが、その日常のありふれた所作の中に、瞬間瞬間をいとおしんでやっていることが伝わってきます。調理の間は集中していないと食材と命を通わすことが出来ないという初女さんの姿には迷いや無駄がありません。

映画鑑賞の後に初女さんの講演が1時間ほどあり、休憩時間に入ると、司会者から『感じたことや質問があったら紙に書いて提出してください』とのアナウンスが入りました。

後半は客席から集められた質問に初女さんがその場で即答する「分かち合い」と呼ばれるコーナーになるそうで、どんな感じになるのか楽しみに休憩時間を過ごしました。

初女さんは集められた質問の紙の束を受け取ると、選択せずに上から順番に取り上げ、書かれている質問をゆっくりと読み、一息入れます。そして難しいと思われるような人生の問いにも“即答”してらっしゃいました。次から次へと質問の書かれた紙をめくるその姿は『いつもこの瞬間が大事なのです、今、この目の前の事を大事にすることがすべてです。』 という講演中におっしゃったことをそのまま体現しているように感じられました。

寒い冬は暖かい春の為のもの、無駄なことは何一つ無い、生活すべてが祈り、自分の限界と思うもう一歩先までやってみる、おっしゃっていたことが心に響きます。どうぞ初女さんいつまでもお元気で。