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【上田映劇情報】介護者付きでひとり暮らしをする知的障害者たちを追ったドキュメンタリー映画『道草』上映! 〜5/12 記念トークイベント5/4・5

公開: ( ※ 古い情報です ) / 文責:

上田市の映画館・上田映劇で、ヘルパー(介護者)付きでひとり暮らしをする自閉症や知的障害のある方たちを追ったドキュメンタリー映画『道草』が上映されます。

知的障害がある人の暮らしの場は少しずつ広がっていますが「重度」とされる人の多くは未だ入所施設や病院、親元で暮しているのが実情です。そんな中、2014年に重度訪問介護制度の対象が拡大され、重度の知的・精神障害者もヘルパー(介護者)付きでひとり暮らしが出来る可能性は大きく広がりました。この街で、誰もがともにあるために。あたらしい暮らしをはじめている人がいます。』(公式ホームページより)

—この街で暮らす。はみ出していく。よし、はみ出していこう。—
「重いテーマではあるけれど、どこか笑える軽やかさがある」と池上幸恵さんは寄稿しています。

【公開記念トークイベント開催】
上映が始まるにあたり、公開記念イベントがあります。
●5月4日(土) 11:50〜の回の上映終了後
‪〔登壇者〕
小林彰さん(社会福祉法人かりがね福祉会理事長)
宍戸大裕さん(監督)
●‪5月5日(日) 11:50〜の回の上映終了後
部達也さん(かりがね福祉会・えーる生活所長)
荻原恒平さん(かりがね福祉会・えーる在宅所長)
‪障害のある子の親御さん
宍戸大裕さん(監督)

■『道草』[2018年/日本/カラー/95分]
監督・撮影・編集:宍戸大裕
題字:出演者でもある岡部亮佑
暮らしの場所を限られてきた人たちがいる。自閉症と重度の知的障害があり、自傷・他害といった行動障害がある人。世間との間に線を引かれ、囲いの内へと隔てられた。そんな世界の閉塞を、軽やかなステップが突き破る。
東京の街角で、介護者付きのひとり暮らしを送る人たち。タンポポの綿毛をとばし ブランコに揺られ、季節を闊歩する。介護者とのせめぎ合いはユーモラスで、時にシリアスだ。叫び、振り下ろされる拳に伝え難い思いがにじむ。関わることはしんどい。けど、関わらなくなることで私たちは縮む。だから人はまた、人に近づいていく。」(公式ホームページより)

たったひとりの世界では、自分は見えない。道草をしながらふたりで歩く散歩は、この世界とつながり、相手の瞳に自分を映し出す時間。こんな時間をすべての人が持つことができたら、私たちはもっともっと優しくなれるだろう。(綾瀬あや・映画監督)

詳しくは公式サイト → コチラ

《寄稿「道草を食う自由」》
この映画は、重度の障害のある人が家族のもとを離れて自立生活する様子を撮影したドキュメンタリー。もちろんひとりで自立生活を送るのは難しいので、それをNPO法人「グッドライフ」のメンバーたちが時には泊まり込んだりして支えている。この映画を見て、重度の障害がある人が親と離れて暮らすために施設でもなく病院でもなく「自立生活をする」という選択があるんだということにびっくりしたし、そういう選択を思い浮かべたことも無かった自分にがっかりした。
とはいえ重たい映画かというとそういうわけでもなく、見はじめて5分もすればこの映画の笑える軽やかさに気付けるはず。わたしはまず最初に出てくる「グッドライフ」メンバーの黒いTシャツに大きく「EVIL(悪)」と書かれていることに笑ってしまったし、その人が支援している「リョースケ」が着ているキース・ヘリングのTシャツがかっこよくてうらやましくもなった。
障害者のことを「障害を持つ人」ではなく「障害がある人」と書いたり言ったりするようになったのはいつからなんだろう。「障害」というのはその人が持ちたくて持っているものではなく、その人が生きる世界に横たわって「ある」ものなんじゃないかと言う考え方をわたしが知ったのは2年前のこと。「障がい」と書くことにも違和感を覚えて、自分の中で理由を持って「障害者」と書くことに決めた。
わたしはたぶん、障害のある人にずっと深く関わることができないような気がしている。理由はわからない。ただ何度も大切なことに気付かされてきたし、同じ世界に生きていたいと思う。「障害者」や「障害」のことを知ったり考え続けたりすることは、いつか誰かの力になるだろうか。ずっと死ぬまで考えていたいし、問い続けていたいと思う。
池上幸恵(365出版所属・土偶作家)

『道草』上映
  • 【日程】
    • 2019年5月4日(土)〜12日(日) ※9日は休館日
  • 【時間】
    • 11:50〜13:25
  • 【料金】
    • 一般1,800円/大学生1,500円/小〜高校生1,000円/シニア(60歳以上)1,100円/幼児(3歳以上)900円/レディーズデー(毎週水曜)1,100円/メンズデー(毎週木曜)1,200円/リピーター割引(1,800円か1,500円の半券持参)/夫婦50割(どちらか一名が50歳以上)/ファーストデー(毎月1日)1,100円/障がい者割引(手帳提示)1,000円)
  • 【会場】
    • 上田映劇(長野県上田市中央2-12-30)
  • 【上田映劇Facebook
  • 【問い合わせ】
    • TEL.0268-22-0269