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KURI(Katsu & Miho):心に響く、魂が震えるアジア&ケルト系音楽ユニット。アートな手ごねせっけんの自然な感触(山梨県北杜市)

更新: / 公開: 2012年2月28日 ( ※ 古い情報です ) / 文責:
《新型コロナウィルス感染拡散に伴うお知らせ》 こういう時期でこそココロで聴いてもらいたい「音と語り」をKURI(Katsu&Miho)の演奏とKatsuの語りでお送りします。 良かったらご覧くださいね! 下記からどうぞ ↓

 

「音と語り」は→ コチラ

Mihoさんが奏でるアイルランドの笛ティンホイッスルが虚空に響き、Katsuさんがかき鳴らすギリシャの弦楽器ブズーキが大気をゆらします。
風・光・月夜・大地・水……、自然と一体となったナチュラルな音、祈り・踊り・歌……、人々の心に届く郷愁の調べ、そして、太古からの悠久の営みに対する畏敬の詩。
どこか懐かしくプリミティブなサウンドに心が休まり、それでいて、その卓越した演奏力による音のうねりに、たまらない高揚感を覚えて気持ちが高ぶります。

KURI(くり)は、ヨーロッパやアジアの民族楽器を取り入れたアコースティックな音楽を創り出す2人組。その音楽は、アイルランドやイギリス、フィリピン、東欧などを訪れ暮らしながら触れた現地の風景と日本人としての感性を融合させ昇華させたオリジナルなワールドミュージックです。

「これまで、多くの国を訪れ、その地の風に肌で触れ、さまざまな人たちと心と心を通わせながら、感じたままを曲にしてきました。でも、国は違っても、人々の心の奥底にある遠い記憶は共通しているんですね。だからこそ、僕らの音楽に耳を傾けてくれたんだと思います」とKatsuさん。

KURIの2人は、山梨県北杜市の郊外に手作りの家&スタジオを建て、愛犬ウルル&愛猫ミカチンと一緒に、草花と鳥のさえずりに囲まれた中で四季のうつろいを楽しみ、見渡す山肌に映る陽の光を愛で、深淵な夜空に浮かぶ月を眺める自然な暮らしの中で創作活動を続けています。

そんな中で生まれたのが、アート手ごねせっけん。
100%植物性のピュアな純石けん素地に、地元の湧き水や蜂蜜をベースにして野草や旅先などで手に入れた特製素材を混ぜて、手でグイグイ練り上げて作ります。米ぬか、ヨーグルト、ココナツ、いちご、きなこなど色々な素材を使い、Mihoさんのアーティストとしての感性で作られた石けんは、形や色も様々で、綺麗で可愛らしくまさにアートです。
固めで溶けにくく、少量でもたっぷりの泡が出ます。自分の目で確かめた安全な素材をできる限り使い、誰にでも安心して使える石けんを目指しているそうです。

優しく暖かく、時に激しく、そして軽やかなKURIサウンド

湖畔にあるカフェで催されたKURIのライブ。
Katsuさんがつまびくギリシャの弦楽器ブズーキの哀愁ある調べにのせて、Mihoさんが奏でるアイルランドの笛ティンホイッスルやオカリナの優しく暖かな音色が夜のしじまに響き、とても安らかな気持ちになります。

続いてKatsuさんが、アイルランド の片面太鼓バウロンのソロ演奏を始めました。静かにゆっくりと、でも重く力強い太鼓の音が会場の空気を揺らします。次第にリズムが速まり、激しさが増していきます。その鼓動がうねりとなり、心の奥底に眠るプリミティブな感情を刺激しながら、その高まりが頂点に達する頃、太鼓の音がピタリと止み、元の静けさに……。
エネルギーを昇華しながらも興奮が冷めやらない空気が会場を包みます。

しばし時間をおいたあと、再びギターと笛、そしてメロディオンを加えたデュオに戻って、軽やかでコミカルな演奏となりました。祭りを思わせるその調べに、皆、思わず体を揺らし、歌い、会場一体が一つになって楽しい宴が続いたのでした。

KURIの結成は1997年、アイルランドで活動を始めました。その後、何度か訪れたり、また、イギリスやフランス、そして、ルーマニアを始めとする旧東欧、アジアはフィリピンにも滞在したりして、人々とふれあい、現地の自然を感じることでナチュラル&スピリチュアルな音楽を生み出し、制作を続けています。

日本では、山梨県北杜市の郊外に居を構えながら、信州を始め、静岡、大阪、愛知、北海道、九州、四国、東京、千葉、横浜、金沢、京都……などなど全国のイベントやフェア、ギャラリー、カフェ、学校、施設などで精力的に演奏活動を行っています。

アイルランドの自然と太古からの情景を表現した1stCD『風の舞』

Mihoさんは、国立音楽大学トランペット科卒業のクラシック出身。オーケストラやブラスアンブルなどで演奏していました。
Katsuさんは、何か新しいい日本のオリジナルな音楽を作ろうと民族楽器を取り入れたバンド“もも”で活動していました。

そんな2人が出会ったのは1998年。“もも”のライブを、Mihoさんが聴きに行ったのがきっかけでした。
「“もも”は、気取らず気張らず自然体で、音楽を心から楽しんでいたので惹かれました」とMihoさん。

“もも”を通じて音楽の新しい一面を知ったMihoさんが、当時たまたま聞いたのが、あのエンヤの音楽。そして、その中で演奏されていたアイルランドのイーリアンパイプの音色に心を奪われ、涙したそうです。そして、その音色が聴きたいという一念で、なんとなんと、アイルランドに渡ってしまいました。なんという行動力!
そして、実はその3か月後、Katsuさんも、そこに合流してしまったのです。
「自分が作っている音楽のルーツに触れたかったし、現地で何かできたらいいなと思ったんです」とKatsuさん。

そう、これがKURI結成の発端だったのでした。
ダブリンのグラフトン通りなどで、バスキング(ストリートライブ)をして生計を立てながら、アイルランドの自然に触れ、ストーンヘンジなど太古の原風景を訪れ、感じたままに音楽を作り出していきました。

そして、帰国した翌年の1998年にリリースしたのが1stCDの『風の舞』です。

心の奥底に響き、共感を呼ぶ2ndCD『遠い記憶』

その後、2000年に、今度はトルコのイスタンブールから、ルーマニア、イギリス、そしてアイルランドまで、4か月間、陸路をズーッと演奏しながら旅をし、またまた、いろいろな音楽が生まれました。

Katsuさんは、東西の交流点であるインスタンブールが気になっていて、そこで生まれた文化がシルクロードを通って日本、そして、西に伝わって欧州に至る過程を、理屈ではなく体で確かめたかったなだとか。例えば、コーヒーも、ターキッシュコーヒーから始まって、ウイーンで洗練された文化になるなど、色々な文化の変遷を感じるのがおもしろかったそうです。まさに、好奇心と音楽の旅でした。
そのとき生まれた曲を収録したのが2002年に発売した2ndCD『遠い記憶』です。

旅では、行く先々で、いろいろと不思議な出会いがあったとのこと。ルーマニアでは、初めて会った博物館の学芸員が、カセットテープの音を聴いただけで「鳥肌がた立った」と興奮し、3日後に教会でのコンサートを企画してくれたのだそうです。国は違っても、人の根源にもともとある記憶、まさにアルバムタイトルの「遠い記憶」や感じる部分は共通なんでしょうね。

日本のライブでも、たぶんKURIの音楽を初めて聞く人も多いはずなのに、最後には、皆、何か心を動かされて会場が一つになるという感覚を、いつも私は感じています。きっと、皆が、その心の奥底にある遠い記憶を思い出しているのかもしれません。

1stCDが自然や風景をテーマにしていたのに対し、2ndCDは、より人間の内面にまで入って、その想いとか感情を表現しているような気がします。

集い、踊り、祈る……、日々の営みを音にした3rdCD『蜃気楼の市場』

2ndCDをリリースした後、KURIに大きなステップアップの機会が訪れます。それまでは、山梨県芦川村(現・笛吹市)の山深い山村に住んでいたのですが、制作もできる、さらに充実した音楽拠点を作りたいということで、同じ山梨県の北杜市に土地を見つけ、なんとKatsuさんは、手作りで自宅&スタジオを建ててしまったんです。

そして、今も住んでいる、この新スタジオで半分以上の曲が録音されたのが2008年リリースの3rdアルバム『蜃気楼の市場』です。
「このアルバムは、棚田の歌とかフィリピンの影響が多分に出ています。2ndでも少し、その傾向はあったのですが、さらに、次に行きたかった。サウンド面でも、もっとリズムを前面に出して躍動的にしたかったんです。ほかのミュージシャンとも共演したかったので声をかけたら素晴らしい方々が参加してくれました」とKatsuさん。

KURIが、フィリピンを訪れるようになったのは2003年から。ヨーロッパとは、また違うアジアの音と出会いは、二人のDNAに響いたそうです。考え方や音作りも、より自分たちに近いように感じたのだとか。
現地の人々から聞いた話が「棚田の詩」という曲になっていて、私たち日本人も持っている農耕民族としてのネイティブ性を表現できたそうです。目を閉じて聴いていると、山村や田園の風景、そして人々が集う雑踏の様子が浮かんできます。
2011年5月には、フィリピンの山岳地方の様々な先住民族の高校生による演劇グループを日本に招待し、KURIの音楽を交えたパフォーマンスを実現して交流をはかりました。

もちろんケルトや西アジアの音も、より進化した形で収録されています。1stで自然や太古への思いを表し、2ndでは、より人間の内面に入り込んで表現していましたが、3rdでは、人と人との関わりや日々の営みについて、楽しく賑やかに、時に叙情的に、厚みのあるサウンドで展開しています。

山に囲まれた自宅兼スタジオは、自然や地域をより深く身近に感じられます。だからこそ、都会のスタジオではできない音作りができたのではないでしょうか。

蜂蜜と地元の湧き水でできた100%植物性のアートな手ごねせっけん

Katsuさんの出身地は千葉市。その後、20代後半〜30 代にかけ、自然の暮らしを求めて静岡県や山梨県の山村に古い民家を借りて移住し、生活をしました。音楽活動を続けながら、なんと昔は、草木染をしたり、蔓でバスケットやオブジェを編むクラフトマンだったそうです。

Mihoさんは、静岡県清水市の街っ子。居酒屋があって、ネオンがチカチカした所で育ちました。子どもの頃からムーミンに出てくるスナフキンが好きで、山の生活に憧れてはいましたが、自然の生活とは無縁でした。
だから、Katsuさんと出会って最初に芦川村で暮らし始めたMihoさんは、いきなりの山暮らしだったのです。

そして、そんな暮らしの中で生まれたのが、「アート手ごねせっけん」だたのです。Mihoさんは、もともとハーブの石けん作りが大好き。音楽の教師を1年ほどしていた時期に、子どもたちと一緒に作ったのが最初だとか。
この手ごねせっけんは、まさにアート。とりどりの形、とりどりの色、綺麗で可愛くて、眺めているだけで幸せ気分になります。中には思わず食べてしまいたくなるものもあるぐらい。

石けんは100%植物性の純せっけん。石けん分が98~99%、つまりはピュアという意味です。その石けんに、蜂蜜と地元の湧き水を混ぜ、そこに、さまざまな自然素材、例えば野草とか、旅先で手に入れたお砂糖とかをエキスにして入れて、手で、熱をグイグイ加えて練り上げます。だから、いろいろな形や色にできてアートになるんです。

ちょっと手の中で転がすだけで、たっぷりの泡が出ます。嫌なヌルヌル感がなく、サッパリと泡切れがいいんです。もちろん汚れはキレイに落ちますよ。また、小さくなるのが遅いんです。
ただ、とっても可愛いので、「使うのがもったいなくて……」という人も多いのでは。

そして、基本的に、ここの石けんは、ほとんど無臭。香りのあるハーブであっても、石けんにすると香りがなくなるか、ほんの少しになってしまうのだそうです。
でも、普通、石けん=香りがあると思っていませんか? 私もそうでした。石けんを手にとると、瞬間に鼻を近づけている自分がいます。
そこで、本当にうっすら香りのある石けんも作っています。エッセンシャルオイルは天然100%の高品質なものを、フレグランスオイルは肌に直接つけても大丈夫といわれる安全性の高い化粧用グレードを使用しています。

ライブの時やイベント、クラフトフェアなどで販売しています。通販もできますので、ぜひお試しください。

ピュアな心に宿る妖精がつなぐ世界

2ndCD『遠い記憶』の7曲目に「チャリスウェル」という楽曲があります。チャリスウェルは、イギリスの南西部・古代キリスト教の聖地グラストンベリーにあるアーサー王伝説と妖精で知られる泉です。その井戸には、世界中の聖水が持ち寄られて注がれる神聖な場所とされています。

KURIは、豊かな自然の中に棲み、人々の心と交流をして、その支えとなっているとされる妖精や精霊といった存在を大切に考えています。
2010年9月には「妖精舞踏音楽会~満月の日に森の中でのココロとカラダにおいしい宴~」を開き、東インド舞踊家の福島まゆみさんとコラボしています。
また、2011年6月には、長野県の女神湖で開催された「第6回・女神湖妖精祭」に参加してライブを披露、妖精学の第一人者である井村君江先生との親交も深めたそうです。

そして、実は前回、女神湖を訪れたときに、清らかな女神湖の水を聖水としてボトルに詰め、KURI the UK & France tourで渡英した際に、チャリスウェルに注いできたのだそうです。そして、女神湖の水が世界の聖水と一緒になった水を持ち帰ってきて、第6回・妖精祭のときに女神湖に戻したのだとか。そんな、ちょっと素敵な出来事もあったんです。

ところで、3rdCDのリリースから3年。そろそろ、そろそろ次のステップもいいんじゃないのと、気になっている皆さんへ、うれしいお知らせです。
2012年の4thCD発売に向けて、現在、着々と曲作りに励んでいるとのこと。そして、そのキーワードは“シンプル”なのだとか。あー、待ち遠しいなー。

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お店からのヒトコト

どうしてKURIと名付けたか、よく聞かれるんですが、僕たちのルーツでもあり、思いを寄せている縄文時代から“クリ”の木は栽培されていて、材木は家造りに,実は食料にと、生活になくてはならない存在でした。
そんな古代から,人々の身近にあって、大切にされていた“クリ”の木にあやかっているんです。(Katsu)

私は昔から、自分のしたいことをメモに書いているんですが、あるとき書いたのが、「山に住みたい」「自分の作った曲で全国をツアーしたい」「音楽、ハーブ、オカリナ」「宇宙人のような人に会う」でした。今、考えると、そのメモしたことがほとんど実現しているのでビックリしています。宇宙人がKatsuさんかどうかは、どうなんでしょう?(笑)(Miho)

webサイト http://studiokuri.com/
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電話番号 0551-42-3765
住所 〒408-0103 山梨県北杜市須玉町江草8243-3