トップ >

なつみ農園:愛娘・菜摘ちゃんのために作る安全で美味しい米・野菜(長野県上田市)

更新: / 公開: 2011年7月30日 ( ※ 古い情報です ) / 文責:

なつみ農園の宮原さんが田植えをしているかたわらで、息子の昊希(こうき)ちゃんが遊んでいます。お姉ちゃんの菜摘ちゃんは小学校に行っています。
「菜摘が生まれたときに、この子が健康で元気に成長してもらいたいと思い、農薬と化学肥料を使用しない農業を始めたんです」と宮原さん。
愛する家族が安心して 食べられる農作物を作り、出荷する、本来、それは当たり前のことなのかもしれません。農水省のエコファーマーにも認定されています。しかも、その価格が、 それほど高くないのも特長です。

「自然肥料を施すと、根が養分を探してグワーッと張っていき、自分の体を作っていきます。だから、野菜そのものの美味しさを備えるんですね」
確かに、そのときいただいた玉ねぎは、スッキリとした辛味の中に、甘味が香る、しっかりとした味わいでした。

お米ももちろん、農薬と化学肥料は不使用。実は、宮原さん一家は、大のご飯好き。1か月に玄米で30kgはたいらげてしまうらしいのです。それだけに、お米作りには、かなりの情熱を捧げています。
最近、イベントなどで販売を始めた「なつみ農園のおにぎり」も評判のようですよ。

そして2013年は、大麦、小麦、大豆、お米を中心に作っています。もう今年の分は、卸先や予約等で完売状態なので、ぜひ食べたい!という方は今のうちから、次の収穫分の予約をしておいてくださいね。

そんなに待ちきれないよ〜、という方は、小麦なら、卸先のひとつである上田市柳町の天然酵母パン屋「ルヴァン」のパンを食べて味わってみて下さい。大豆は、同じく上田市柳町のコミュニティレストランコラボ食堂」にて、お豆腐を買うことができます。こちらもすぐに売り切れてしまいますので、事前にコラボ食堂へお問い合せ頂いたほうが良いかもしれません。

また、なつみ農園では農業体験も計画したいとのこと。農作業だけでなく、収穫した作物を、その場でバーベキュー! 取れたてを、すぐに焼いて食べる、なんて贅沢なんでしょ。
「夏の夜はテント宿泊なんて、どうでしょう。子どもたちの最高の思い出になるでしょうね」と楽しそうな宮原さんです。

健康な農作物が安全と美味しさを生む

なつみ農園の宮原さんが、農薬と化学肥料を使わない農業を始めたのは2008年から。

「あるとき、添加物の入っていない味噌汁を作ってもらったんですが、実は、そのときは、正直、まずかったんですね。それまで、味の濃い、化学調味料などの添加物だらけの味噌に慣れていたから。その後、無添加の味噌を食べ続けていたら、今度は添加物入りの味噌が口にできなくなりました」

そして、長女の菜摘ちゃんが生まれたのをきっかけに一念発起したそうです。小さかった頃はアトピー性皮膚炎だった弟の昊希くんも、有機無農薬の野菜やお米を食べるようになった今では、すっかり良くなりました。あたり前のことなのですが、カラダは食べ物から出来ているんですよね。

「農薬や化学肥料は、人間なら人工の栄養剤を与えているようなもの。美味しいはずがありません。自然の肥料を施して健康な状態を作ることで、コクのある作物本来の味になるんだと思います」

そうかー、人間と同じで、過保護にしてはいけないんですね。

でも、農薬も化学肥料も、とくにいろいろ考えなくても、使っていれば作物が育つように作られたもの。だから、それに頼れないとなると、人間が自然と向き合って、どうすればうまく育っていくのかを工夫しなければならないから大変なんだと思います。田んぼや畑、それぞれに土壌も違えば、気候も違うのですから。

「作物が丈夫に育っていく環境を作ってあげるのが私の仕事です。安全と美味しさのためなら頑張るしかないですよね」と宮原さんが力強く語ってくれました。

美味しいご飯と玄米購入のススメ

「僕は、日本人だったら、もっと米を食べて欲しいって思うんですよね」と宮原さんがポツンとつぶやきました。
確かに、食の多様化によって、お米の消費は減っていて、大のご飯好きの宮原さんにとっては嘆かわしい状況のようです。

お米は、なつみ農園さんの主力産物。もちろん、農薬も化学肥料も使っていません。それで大変なのが、田んぼの草取りだそうです。除草剤は使えないので、まさに、草との闘いです。

そんな苦労の末に収穫されたお米は、やはり味が違います。

ここで、宮原さんから、ちょっとした提案があるのだそうです。
それは、購入のとき、少し多め、そう30kgぐらいを玄米で買い、精米機を買って自家精米したみたらどうかというものです。そのほうが安いし、新鮮だというのです。しかも、精米機は、五分とか七分とかの機能が付いているので、白米だけでなく、いろいろな味を楽しめ、健康も気遣えるということなのです。家庭用精米機も1万円程度~ありますから、これは、ちょっと、いいのでは。

気になるのはお米や野菜の値段ですが、これがリーズナブル。お米も普通のものと変わらないかもしれません。「高いと一部の人にしか食べてもらえません。もっと、多くの人に安全と美味しさをお届けしたいんですよね」と宮原さん。

宮原さんのお米は、すぐに予約で売り切れてしまいます。来年こそは食べたい!という方はお早めのご連絡をおすすめします。

なつみ農園さんの最新情報はこちらのなつみ農園公式ウェブサイトをご覧下さいね。

お店からのヒトコト

子どもたちのためにと、農薬と化学肥料を使わない農業を始めたんですが、その動機には、実は、自分で作れば食費が浮くじゃん(笑)みたいなことがあったのも事実です。アパートの庭から始まった、なつみ農園も、なんとかここまでになりました。でも、まだまだ、これからです。

野菜は鮮度が一番です。私も、農作業の合間についつい食べてしまうのですが、それが、よく分かるのがトマト。完熟は違います。都会の人も、それに気付き始めていますよね。売りに出すと、あっという間になくなってしまいます。

なつみ農園は、自然環境の良いところにあり、それが美味しさにつながっていると思うのですが、鹿などの獣の対策が大変です。そんな苦労も皆さんの「美味しい」の一言が聞ければ、吹き飛びます。

宮原基紀