信州の1月のお祭りといえば「道祖神祭り」その謂れとは?そもそも道祖神って何の神様なの?
こちら信州では、1月末頃になると各地で「道祖神祭り」なるお祭りが行われています。子供たちのためのお祭りということで、小学生たちが中心となって、「道祖神」を祭り、太鼓を叩いて地域を練り歩きます。
そもそも、この「道祖神」とは何か?というと、地域・集落を隔てる道の脇に、石碑や石仏のような形で祀られており、聞いた話によると、元来疫病が集落の境を超えて蔓延しないようにするための守り神のような存在だったらしいです。ここ、上田市では別所温泉をさらに奥へ入ったところにある野倉集落の「夫婦道祖神」が有名。この道祖神はとてもキレイに彫られたものですが、もっと簡素なものも多数あります。
さて、その道祖神を祭る「道祖神祭り」ですが、国の重要無形民俗文化財にも指定されている野沢温泉村の道祖神祭のような大規模のものもあれば、子供たちがお昼に集まってカレーを食べるだけ、というナゾめいた習慣として定着しているものもあるようで、その形式はさまざま。
私の住んでいる地域では、子供たちがお祭り当日の朝から、竹を使ってホコラのような形に編んだもので道祖神を囲み、夜になるとそのホコラを中心に人々が集まって、火を焚き、それを囲んでお酒を飲み交わす、というもの。
きっと、時期限定かつ地区限定の催し物なので、その地域ごとに独自性が保たれやすい習慣だろうから、さまざまな特色がありそうで、これももっと深く調べていけば面白そう。
こういった民間信仰的な行事というのは、意味は分からなくても、残すことだけでも意味のあることなのではないかなぁ、とも思う側面もある。
信仰の対象というのは時代ごとのイデオロギーの変化によって、移ろい易いものだからこそ。
型だけでもいいんじゃない?その型こそが文化のDNAなのかもしれないな、とも思う道祖神祭の夜でした。
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