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NPO法人リベルテ内「ギャラリーグリーン」:ペンケースやダイアリー、ポーチ、バッグ、アクセサリー……、独特な感性の商品が宝石箱のように散りばめられた福祉施設直営のセレクト・ショップ(長野県上田市)

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上田市柳町通りの北側、保命水のある辻のそばに、NPO法人リベルテさんが運営するセレクト・ショップ「ギャラリーグリーン」があります。昔は繭問屋だったという古民家の建物に入ると、どこかゆったりとした時間が流れているようで、とても落ち着きます。
店内には、ポストカードやポーチといった日用雑貨からヘアゴム、バッグ、アクセサリーまで、様々な商品がカラフルに並んでいます。ここでは、リベルテ内のアトリエ「スタジオライト」や交流のある全国の福祉施設で、障がいをもった方々が制作したアート・デザイン系雑貨を取り寄せて販売しているんです。

ちょっと目に入ったペンケースは、コーヒーカップやケトル、計量秤などといったキッチンウェアを独特な感性で描いたイラストが、どこか北欧チック。思わず一目惚れしてしまいました。
ほかにも、どこかニューヨーカーが持っていそうな表紙のダイアリー、ちょっとキモカワ・キャラクターのアクセサリー、少女漫画家顔負けの美少女のカードなどが目をひきます。
そして、振り返った窓際の棚には、なんと、宇宙人のようで奇妙な、でも憎めない顔の置物が集団でこちらを見ています。そして、その隣には、それこそブサカワチックな顔の、実はその正体は鈴! があります。
どれも、これも、実にユニーク、そして、みんな何とも愛おしいのです。

こんなふうに、障がいのある皆さんのイラストや造形作品は、デッサン力があるもの、柔らかな色合いのもの、細かく緻密なもの、デフォルトされてユニークなものなどなど様々ですが、どこか惹きつけられる何かを感じるんです。共通しているのは、既成の枠にとらわれずに直感をストレートに表現していることかな。そんなオリジナリティあふれる作品を、各福祉施設がきちんとプロデュースし、プロダクトとしてのディレクションをしっかりしているからこそ、商品として多くの人を楽しませているのだと思います。
ギャラリーグリーンには、そんな商品が、あっちにもこっちにもあって、見ているだけでもワクワクしてきます。まさに、宝石箱を開けたよう! ちょっとポップなものもあって、きっと、おしゃれ好きな若い女の子が「カワイイ!」なんて手にするものもあるはずです。
ギャラリーグリーンでは、定期的にテーマを変えた展示を行っていく予定とのことです。

NPO法人(特定非営利活動法人リベルテは、代表の武捨和貴さんが2013年4月に設立。精神障がいや発達障がいのある皆さんが通って、自分に合った取り組みをする指定障害福祉サービス(多機能型事業所)施設です(定員:就労継続支援B型事業14名、生活介護事業6名)。
アトリエでの創作活動や個別の自主活動を通しての自分の居場所づくりをする「スタジオライト」と、これまで紹介している「ギャラリーグリーン」の2部門で成り立っています。

「就労支援は仕事の制度で、生活介護は日中の活動や介護の制度なんですが、障がいや疾患が理由でノルマを守ったり長時間働いたりする一般的な仕事は難しい人、逆に一生懸命になりすぎて無理してしまう人、あるいは、障がいが“軽い”とされて生活介護が利用できない人など、実は制度と制度の間にいる人って多いんですよね。そういった間のニーズをゆるやかに受け入れられるような居場所が必要だと思い、リベルテを立ち上げました。そう、制度に合わせた場所をつくるのではなく、その人自身にとって居場所となる場をつくろうと考えました。家だけではない、社会とつながれる「場」を作りたかったんです」

と武捨さん。

武捨さんは上田市の出身。京都の通信制の大学卒業を控え、地元の社会福祉法人かりがね福祉会「風の工房」主催の展覧会で、利用者の春原喜美江さんの絵と出合って衝撃を受け、そのまま福祉の世界に入ったといいます。

「利用者さんが自分の得意な表現を続けていたものを大切にするとアートになるんですよね。またリベルテのギャラリーグリーンやスタジオライトに来て、自分の打ち込める何かや、自分でも気づかなかった『好きなもの』を見つけてもらえたらうれしいです」

確かに今、若い人の中にも、自分がやりたいことが見つけられない子たちが多いと聞く中、それができるということは素晴らしいことですよね。

市街地にあるギャラリーグリーンを、地域の人との交流の場にしたいと武捨さんは言います。最近、毎週土曜日に店舗の入口のガラス張りの引き戸に、利用者さんとスタッフで絵を描いていたら、そのうちに近隣の小学生がやってきて一緒に描くようになり、それが今でも続いているのだそうです。もう、地域をはじめとした皆さんとの交流が始まっているんですね。
お店からのヒトコト

ギャラリーグリーンにはカワイくて、くすりと笑ってしまうような雑貨が並んでいます。それは全国の福祉施設や支援団体、また福祉に関わりながらデザインを仕事にしている人との関係の中で、障がいのある人たちによってつくられたものです。福祉発の楽しさが伝わるデザインある商品を販売していきます。
リベルテ、そしてギャラリーグリーンの歩みは始まったばかりです。リベルテで実現したいことはたくさんあって、いろいろな未来を思い描くのですが、あまり急ぐのではなく、細く永くゆっくりと、リベルテとして地域に「ある」ということを大事にしていきたいと思います。

武捨和貴

webサイト http://npo-liberte.org/
電話番号 0268-75-7883
住所 長野県上田市中央4-7−23
営業時間 10:00~16:00(お問い合せ9:00~18:00)
定休日 日・月曜日