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ベイクショップ・アッサンブラージュ:愛犬とみんなの手作り自然おやつ&パン工房。オーガニックな食材で作るマクロビオティックに学んだナチュラルお菓子(長野県長野市)

更新: / 公開: 2012年12月11日 ( ※ 古い情報です ) / 文責:
《新型コロナウィルス感染拡大に伴うお知らせ》 持ち帰りの当店は、できる限りの対策をし、営業しています。 アレルギーのある方にも、安心してお菓子を召し上がっていただけたらと思います。

長野市の東の郊外、“御菓子花岡・長野店”近くに、とっても可愛いお店があります。犬とみんなの手作り自然おやつを提供している「ベイクショップ・アッサンブラージュ Assemblage」さんです。

ある日の昼下がりにうかがうと、午後の陽射しが差し込んだ店内はキラキラと輝いていて、なんだか幸せ気分になりました。

犬のオブジェと木の看板が目印

犬のオブジェと木の看板が目印

オーナーの阿部弘子さんが皆さんから評判をいただいていると薦めてくれたのが「木の実のタルト」(420円)。ザクッと一口かじると、フワーッとナッツの香りが広がり、ほどよい甘みにいろんなナッツの味が折り重なって、とっても贅沢な味わいです。美味しい!  それもそのはず、ヘーゼルナッツ、カシューナッツ、アーモンド、そして、クルミなどの木の実が、これでもかというほど入っているんです。

木の実のタルト

木の実のタルト

もう一ついただいたのが「アボカドレモンマフィン」(350円)。このマフィン、良い意味で裏切られます。甘くなくて、ちょっぴり塩味、アボカドの風味と食感が新鮮!  目玉焼き&サラダにでも添えれば、もうブランチです。

アボカドレモンマフィン&オレンジキャロブ

アボカドレモンマフィン
&オレンジキャロブ

アッサンブラージュさんのお菓子は、マクロビオティックに学んだナチュラル・スイーツ。できる限りオーガニックな食材で、その味を生かしながら深みが出る工夫をしています。乳製品や卵、白い砂糖は使っていません。野菜を蒸したり煮たりすることで自然な甘味を出したり、メープルシロップ、てんさい糖、アガペシロップなどを使っているそうです。もちろん、保存料や化学調味料なども使用していません。そして、旬の味を大切に、小麦粉は長野県産など、なるべく地元産の食材にこだわっています。

陽射しが注ぐ店内

陽射しが注ぐ店内

あんずのフルーツケーキガトーショコラオレンジキャロブブルーベリータルトオートミールクッキーなどのお菓子のほか、高山村産のりんごを使った薔薇のりんごパン白パン豆乳スコーンもあります。※200円〜400円

乳製品や卵は、いっさい使っていないので、アレルギーの方も安心して食べていただけたらと思います。もちろん、保存料などの添加物も使っていませんよ。(阿部さん)

実は阿部さん、ペット食育上級指導士の資格を持ち、自らもゴールデンリトリバーのミュウ君と、しおん君を飼っているんです。なので、人間にとって安心安全で美味しいアッサンブラージュさんのお菓子は、もちろんワンちゃんも食べられるということで、飼い主さんの間で評判です。

阿部さんはワンちゃんの手作りご飯についての講座も開いています。 「ワンちゃんも手作りであったり、ドッグフードであったり、両方の垣根を超えて何でも食べられるワンちゃんにしようというのがペット食育協会の考えです。作り方は特別なことではなく、人間のご飯を作るときに、味付けをする前に取り分けるなど、家族が1人増えたぐらいの感覚でいいんです」と阿部さん。

確かにワンちゃんも家族の一員なのですから、それは、ごく自然のことなのかもしれませんね。

食材本来の味を生かす自然な甘さは身体に優しく、安全安心

いきなりではありますが、アッサンブラージュとは、「集まり、集合、一緒に」などといった意味合いのフランス語で、「いろいろな素材や、たくさんの人たちが出会って、より良い形に変化していけたらいいな」という阿部さんの思いが込められています。

さて、では、その阿部さんが、ワンちゃんの手作りおやつを始めたきっけはというと、当時、一緒に暮らしていた、やはりゴールデンリトリバーのgoody君に、雑誌に載っていたレシピ通りにおやつを作ってあげたところ、すごく、まずそうな顔をしたからなんだそうです。美味しいワンちゃんの食事って何? 健康に良いご飯って何?? そのとき抱いた疑問を解決するために、おやつの手作りを始めて今に至っているというわけです。

と言っても、ノウハウがあったわけでもないので、まずはマクロビオティックの教室に通いました。食材の旨みを引き出すというマクロビのコンセプトが気になったからだそうです。

そんなこんなで、現在のアッサンブラージュさんのお菓子は、できる限りオーガニックな国産の食材を使って、その食材本来の味を大切にしながら作っています。卵や乳製品、白い砂糖、もちろん保存料や化学調味料などは使いません。“身体に優しく、安全なおやつ”がモットーなんです。アレルギーのある方も安心です。
小麦粉は国内産の3種類を使い分け、白神こだま酵母などの天然酵母を用いたりもすることで、それぞれの味わいが重なって、深いハーモニーが楽しめるナチュラルスイーツになるのです。

人間にとって安心で美味しいお菓子は、もちろんワンちゃんにとっても安全で美味しいのは、至極、当たり前のこと。あえて気をつけることと言えば、甘味は抑え気味にすることと、玉ねぎなどのネギ類とチョコレートは使わないぐらいのことだそうです。
甘味は、野菜は蒸したり煮たりするだけで自然に出ますし、メープルシロップ、玄米の甘酒、てんさい糖、アガペシロップ(サボテンを原料にしたシロップ)、米など雑穀を発酵させた水飴を使ったりしています。

ところが、ワンちゃんと同じおやつを一緒に味わう、そんなコンセプトを実践しようとしたとき、実は、そこにお役所の壁が存在していました。つまり、人間が食べるものを提供するためには厚生労働省所管の食品衛生法に基づいた保健所の許可が必要となり、ワンちゃん用のお菓子を提供するためには、ペットフード安全法に基づいて「愛玩動物用の飼料の製造と販売」についての届出を農水省と環境省宛に提出する必要があるんです。
もちろんアッサンブラージュさんは、両方の手続きを行っています。

こうして、現在は、パウンドケーキ、タルト、クッキーなど約50種類ほどのおやつを用意して、皆さんのご要望にお応えしています。

手作りご飯によるバランスの良い食事

阿部さんは、ペット食育協会認定の食育上級指導士の資格を持っていて、お菓子の作り方だけでなく、ワンちゃんの手作りご飯についての講座なども開いています。

「今はペットフードが一般的ですが、昔は、ご飯の残り物をあげたり、お味噌汁をかけたりしていましたが、でも健康に過ごしていました。人間も、手作り料理も食べれば、レトルトや冷凍食品を食べたりもするように、ワンちゃんだって、ドッグフードも食べれば手作りご飯も食べる、その垣根を超えて何でも食べられる犬にしようというのがペット食育協会の考えなんです」と阿部さん。

そう、その何でも食べられるということが大切なのだそうで、例えば、高齢になって療養食を食べなければならなくなったり、大きな災害などのときに、いつも買っている安心のドッグフードが手に入らないことがあるかもしれません。そんなときのためにも、何でも食べられる習慣を日頃からつけておくことが必要だということなのです。

そうは言っても、作るのが面倒じゃないの~、なんて思っちゃいますよね。でも、実は簡単なのだそうです。例えば、自分たちのご飯を作るときに、切った食材を調理する前に取り分けておいて、ワンちゃんの体質に合わせた味付けで仕上げればいいとのこと。別に新しいものを作るわけではないので、家族が1人、増えたと思えば負担は軽いのではないかということです。昔の残りご飯と原理は一緒で、後にあげるか先に取り分けておくかの違いだけだと言えますね。

ペットフードは、どんな材料でどんな製造過程で作られているか分からないので不安だという声もありますが、実際、どういう状況なのかは判断しにくいと阿部さんは言います。ただ、良いとされる製品もあるのも確かとのこと。より良いものを探してドッグフードを次々と変えていくことをドッグフードジプシーと言うそうですが、あまり神経質にはならず、手作り料ご飯とのバランスを見ながら、安心なものを見つけていくというのがいいのかもしれませんね。

定番+季節のお菓子は約50種類

アッサンブラージュさんでは、現在、インターネットを通じての通信販売、店舗での委託販売、マルシェなどのイベントへの出店販売を行っています。

《定番のお菓子》
● 野菜のおやつ
しょうがとはちみつのクッキー/小松菜とくるみのクッキー/ごまバターのカリカリクッキー/紫いもと甘酒のクッキー/にんじんとみそのクラッカー
● ちょっぴりスイーツ
大きな肉球クッキー/ピンクのぐるぐるクッキー/よもぎのぐるぐるクッキー/キャロブのクッキー/キャロブのミニタルト
● しっかり味のお菓子
バナナのタルト/キャロブケーキ/信州あんずのケーキ/軽井沢花豆のケーキ
今日は特別 愛犬のためのおやつ
● お菓子を作る材料(手作りお菓子を始めたい人へ)

佐久市、小諸市、上田市、軽井沢町を中心に、マルシェのようなイベントにも出店しています。多くのお客様と直接に話ができる機会なので、その時間を、阿部さんは大切にしています。

ワンちゃんとの良好な関係を願う犬の笑顔応援団

本文にも登場しましたが、阿部さんが前に飼っていたのがゴールデンリトリバーのgoody君、そして今、おウチにいるのが、ミュウ君としおん君、そして、もう1匹、猫のガリちゃんがいます。

最初のgoody君は、訳あって、前の飼い主さんが飼えなくなったことから、3か月くらいで阿部家に来ました。しおん君は、なぜか飼い主さんに可愛がってもらえなくなり、住む場所をたらいまわしにされていたところを阿部家に引き取られました
そしてガリちゃんは、道端で、ごそごそしていたところを阿部さんが保護したそうです。やっと歯がはえたばかりで片手に乗るほど小さく、とってもおとなしかったのに今ではなんでもガリガリかじるお転婆になったとのこと。だからガリ。

こように、今のペットブームの陰で、飼い主と良好な関係が築けなかったり、捨てられてしまう動物は、本当に多いのだそうです。そして、そんな状況に阿部さんは、とても心を痛めています。
保健所から保護する団体も全国には、たくさんあるようで、それぞれの活動が大きな成果を生んでいるのも確かですが、でも、それでは間に合わないのが現状だそうです。

そこで、そんなことになる前にできることがあるのではないかと阿部さんは考えたのです。そして、もし、そうなってしまう理由が、飼い主と犬や猫が仲良くなれないことによるもので、さらに、それがコミュニケーションの不足が原因であるならば、もっと仲良くなれる方法を見つけて、皆で実践してみようという活動を始めたのでした。
それが、犬の笑顔応援団」です。

その一つは、やはり手作りおやつ。おいしいおやつをきっかけに、飼い主さんとワンちゃんに笑顔が広がり、信頼関係ができたら何よりです。

そして、そのほかに最近、取り組んでいるのが「バランス・ドッグマッサージとアロマの講習会」です。バランス・ドッグマッサージは、犬の心と飼い主の心をつなげ、また、ワンちゃん自身の心から来る体調の不安定さを解消していこうというものですが、単なるリラクゼーション的なマッサージではなく、こわがりやとびつきの安定化、保護犬などの環境変化のケア、病気・手術などのリハビリ、シニア犬の心的な介護など多岐にわたっています。
アロマは、メディカル・アロマを利用して、犬も人も一緒に香りを楽しむものです。

ワンちゃんの心と体を整えながら、飼い主さんとの関係を良好なものにして、両者の笑顔をサポートしていくという、まだ珍しい講座ですが、その効果が期待されています。阿部さんも講師を迎えて講習会などを企画しています。

お店からのヒトコト

「おやつは心の糧」だと思うんです。美味しいおやつは、いつもの1日を特別な1日に変えてくれて、みんなを笑顔にしてくれます。
もともとお菓子作りを専門にしていたわけではないのですが、今では、口にしていただいたときのワンちゃんと皆さんの笑顔を思い浮かべながら、野菜や果物などの組み合わせを考えたりするのは、ずーっとやっていてもあきません。
マルシェや講習会のときなどに、皆さんとお話するのが楽しく、また勉強にもなりますので、皆様、お気軽に声をかけてくださいね。

阿部弘子

ベイク ショップ「アッサンブラージュAssemblage」
webサイト ブログ : 犬と暮らすlohasな日常
オンラインショップ「アッサンブラージュ」24時間営業中
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住所 長野市南長池944-1
営業日 水・木・金
営業時間 11:00~18:00  ※早めに終了することがあります。
電話番号 026-243-1149
駐車場 道を挟んだ向かい側に2台