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天然酵母パンむく堂:信州産小麦と自然の味わいを楽しむ昭和レトロなパン屋さん&イートインもできる「Mukudo Cafe」は手作りスープが美味(長野県長和町)

更新: / 公開: 2012年8月25日 / 文責:

天然酵母パンむく堂さんは、2015年10月15日より移転新規オープンしました。

国道152号線、長和町の大和橋の信号を白樺湖方面に行った左手に、昭和レトロの建物があり、ノスタルジックな店内には、常時15種類ほどの天然酵母パンが並んでいます。

むく堂さんでは、主に2種類を使い分けています。

1つは、ホシノ天然酵母。これは、米由来の酵母で、熟成した旨みが出るのだとか。定番のちょっと短いバゲットをいただくと、確かに、外はパリッ中はソフトでモッチリ、旨みが口の中に広がります。人気のダブルチーズベーグルは、ブラックペッパーとチーズの相性がバツグンです。

もう1つの酵母は自家製の有機レーズン酵母。香り豊かで噛むほどに味わいが増すと言います。この酵母を使ったオリジナルパンが、長和町産のダッタンそばバンズ。ルチンの含有量が多いダッタンそばの風味を活かしたパンは素朴で、そばの実の燻製も入っているので香ばしい味です(アレルギーの方を考慮してう現在は販売されていません)。それと、あんずとカシューナッツの三日月パンもオススメ。千曲市森の杏の酸味にカシューナッツが合うんです。

小麦粉は、基本的には信州産を中心に挽きたての国産小麦粉を使っています。そして、小麦の表皮、胚芽、胚乳をすべて粉にした全粒粉は自家製粉したものを使用しているので、風味豊かなパンになるのです。 食材も地元や県内のものを手に入れています。

化学的な添加物は入っていないので、混じり気がない「無垢」の意味を込めて『むく堂』と名付けました。

むくどうと店主の佐藤かおりさん。むくどう2

店内には、イートインもできる「Mukudo Cafe」が併設されています。カウンター&レトロなテーブルと椅子がある昭和モダンな、まさに“カフェ”といった感じです。

メニューは、カンパーニュ付きの手作りスープ(400円)、バターとりんごジャム or ハチミツのトースト(350円 飲み物とセット50円引き)、豆乳と甘麹のシフォンケーキ(400円 飲み物とセット50円引き)など。小海町の「珈琲焙煎工房2+1」さんの珈琲豆を使っています。

店内の壁は、地元の長和町で300年の伝統を持つ立岩和紙。塗り壁のように調湿性に優れているそうです。また、ランチョンマットには、その立岩和紙で紡いだ糸で織った伝統の「紙布織(しふおり)」を使っています。

天然酵母の旨みを味わい、挽きたての小麦粉の香りを楽しむ

私、実は、麦の穂の形をしたベーコンエピが好きなんです。香ばしい味わいとモチモチとしたパンの食感がベストマッチ。

こんなふうに、むく堂さんのパンは、表面はカリッとしていて、中は、モチっとした食感で、どこか懐かしい味わいが特徴です。
その秘密は、やはり天然酵母。パンは、簡単に言えば小麦粉を水でこね、炭酸ガスを含ませて、ふっくらと焼くのですが、その炭酸ガスを発生させるのに、自然界に存在する酵母を用いるのが天然酵母パンです。その酵母には、レーズン・桃・柑橘類・リンゴ・いちごなどのベリー類の果物、小麦やお米・玄米などの穀類、酒粕やお茶の葉など多種多様です。

そして、この酵母によって味も変わってくるのだとか。例えば、日本酒などが麹によって味が違うように。
むく堂さんで使っているのは2種類で、1つは、ホシノ天然酵母。これは、米由来の酵母で、熟成した旨みが出るのだとか。
「なぜか、お客様から“懐かしい味だね~”なんて言われることがあるんですが、それは、お米に由来したこの酵母のせいかもしれませんね」と、店主の佐藤さん。

もう一つの酵母は自家製レーズン酵母。割とポピュラーな酵母で、味わい豊かなパンができるのですが、やはり、自然相手だけに均一な味を出すのには、それなりに努力が必要だそうです。とくに、むく堂さんでは、その都度、新しいフレッシュ酵母を使います。良い状態の酵母をそのまま増やしてつないでいく方法だと味も安定するのですが、フレッシュの方が発酵力もあり、理想の味を引き出せるのだとか。そのためか、むく堂さんのパンは、よく天然酵母パンでイメージされるような酸っぱさがありません。

今後は、もっといろんな酵母にチャレンジしてみたいそうです。

もう一つ、美味しさの秘密は、やはり小麦粉。
基本的には信州産を中心に国産小麦粉と、自家製粉した全粒粉を使っているので、香ばしさが漂い、さらに、挽きたてなので風味が違います。
「お米も精米したての方が美味しいですよね」と佐藤さん。

定番&日替わりメニュー

店頭には、定番メニューが12種類+その日の気分(?)によって決められる日替わりが2~3種類ほどのパンが並び、水・木曜日限定のものもあります。

定番で人気なのは、モチモチとした食感のべーグルあんぱんの餡子は自家製です。黒糖くるみパンは、沖縄産黒糖と有機くるみがたくさん入って、しっとりした甘さ。くるみ&レーズンは、果実の自然な甘味と香ばしさのハーモニーです・四つ葉バターを使ったクロワッサンは水曜日限定です。

《むく堂さんメニュー》

  • ホシノ天然酵母の定番メニュー
    (10:30~11:00頃には焼きあがります)

    • 〔べーグル〕
      • プレーンべーグル
      • チョコべーグル
      • ダブルチーズべーグル
      • シナモンレーズンべーグル
    • 〔フランスパン〕
      • バゲット
      • ベーコンエピ
      • チーズフランス
      • プチバゲット
    • 〔食パン〕
      • 山型食パン
    • 〔その他〕
      • あんぱん
      • ソーセージツイスト
      • ピザ(きのこ、夏野菜など季節の具材)
  • 自家製レーズン酵母のハード系パン
    (11:30~12:00頃には焼きあがります)
    次の内のいずれか2~3種類を焼きます。予約すればリクエストに応えてくれます。

    • 黒糖くるみ大、小
    • くるみ&レーズン大、小
    • あんずとカシューナッツの三日月パン
  • 水・木限定
    • 〔ホシノ酵母のクロワッサン〕(夏期はできないことがあります)
      • クロワッサン(水曜日限定)
      • 黒ごまクロワッサン(木曜日限定)

そのほか、春には桜あんぱん桜の葉が入ったメロンパン、あるいはバレンタインパンなど、季節に応じたパンも、気まぐれに焼いているとのこと。どんなパンに偶然に出会えるのかも楽しみの一つですね。

パワースポットのお地蔵さん

店主の佐藤さんは大阪のご出身。浅間山や八ヶ岳の雄大な景色、高原の青い空に感動して信州での居候生活を始めたのが15年ほど前。その後、運命の出会いがあって、お子様が生まれ、自然な流れで今に至っているそうです。

そんな中で美味しい天然酵母のパンと出会い、お子様の手が少し離れた頃に一念発起して東京のパン屋さんまで勉強に出かけ、紆余曲折ありながらも開店にこぎつけたということです。

お客様は地元長和町の方はじめ、近郊の方がいらっしゃいます。また、白樺湖、女神湖に通じる街道沿いにあるので、県外ナンバーの方もけっこう来店するのだそうです。
でも、そうはいっても都会のど真ん中ではないので、人影がまばらなときも……。

そんな時! 佐藤さんは、とっておきの、ある行動に出るんです。それは……。
お店の近くにたたずんでいるお地蔵さんにお願いすること。

「不思議と、ここパワースポットなんですよー。いつも願いが通じるわけではないんですが、開店以来、ズーッと店を見守っていてくれる、ありがたいお地蔵さんです」

と佐藤さん。皆さんも、パンを片手に、お願いごとを託してみてはいかがでしょう!

お店からのヒトコト

パン屋を始めてみて気がついたことは、天然酵母で、手作りで、そして、丁寧に美味しく焼き上げるなんてことしていると、大量にはできないということ。

かと言って、にぎやかな街中で、バンバンたくさん売ってというお店をやりたいわけではないんです。それだと、私があのとき美味しいと思った、本来あるべきパンではなくなってしまう気がします。

来店する方の心配を少ししながら来てくださるのを待って、ちょっとおしゃべりをしながら、美味しいパンを提供させていただく、そんなお店が私のお店なんだと思います。

言ってしまえば主婦が始めたお店なんですが、味はもちろん、品質、応対を含めて、プロとして責任ある仕事を心がけていきます。

(店主・佐藤かおり)

webサイト http://www.janis.or.jp/users/mukudo/
電話番号 0268-68-2969
住所 〒386-0601 長野県小県郡長和町大門278-1
営業時間 10:30~17:00(カフェは11:00〜16:00)
定休日 日曜日、月曜日